ニューヨークのタクシー・リムジン委員会が500台近いウーバーの車両を押収したとニューヨーク・ポストが伝えました。

ニューヨークでは空港での出迎えリムジンのように、予めピックアップすることが約束されていなければ乗客を勧誘することは出来ません。これは白タクによるトラブルを防止するための措置です。

例外としてイエロー・キャブ(=日本のタクシーに相当)は、道端で手を振って停め、乗ることが出来ます。

ウーバーはスマホで予約する関係で、この法律のグレーゾーン、つまり予め予約されていると言えば、予約されているサービスと解釈出来ます。

ところが一部のウーバー運転手がスマホ経由で呼び出しがかかるのを待たずに、道端でタクシー待ちの客などに「乗らないか?」とアプローチし、その現場を警察におさえられ、クルマを押収されることが後を絶たないそうです。

ちょっと考えれば、別に予約が無くても所詮、おんなじ事じゃないか? という気がするのですが、これはヤッパリ問題アリです。たとえばJFケネディ空港では「白タク」は禁止されています。なぜならそれを野放しにするとターミナル前が渋滞するし、外国から来た、ウーバーなどに不慣れな旅行客がトラブルに巻き込まれるリスクもあるからです。

ウーバー自体は運転手に「白タク」行為を禁止しています。

でも運転手はウーバー・アプリ経由で入ってくる仕事だけでは喰えないので、わざとウーバーを迂回した内職に手を出しているというわけです。

因みにニューヨークには現在、1万4千台のウーバーが走っています。一方、伝統的なイエロー・キャブは1万3千5百台走っています。つまりその数は、ほぼ拮抗しているわけです。

その一方で、それぞれのペイド・トリップ(賃走)回数を比較するとイエロー・キャブは1日当たり48万5千トリップなのに対し、ウーバーは3万4千トリップに過ぎません。もちろん、ウーバーを利用する人はJFケネディ空港へ行くとか、コネチカットへ行くなどの長距離のトリップが多いに違いありません。それにしても余りに回数がかけ離れているのです。

言い換えれば、ウーバーの運転手だけをやっていても、とても喰って行けないということ。ウーバーの会社に黙って運転手がこっそり内職する動機は、ここにあります。

問題はウーバーのアプリ経由で得た仕事じゃない場合、トラブルがあったら、それは運転手と乗客の間で解決しないといけないということです。つまり「白タク」に乗るのと全く同じ危険を、乗客は冒しているというわけ。