世界の石油関係者、ならびに投資家のバイブルと言われる『BP Statistical Review of World Energy 2015』が発表されました。

それによると米国がサウジアラビアとロシアを超え、世界最大の産油国になりました。シェールオイルの増産が、その背景にあります。

原油の需要は80万バレル/日の増加でした。つまり不景気による石油への需要の減退が、2014年後半から始まった原油価格の崩落の原因ではないのです。

そうではなくて、米国を中心とした各国の増産こそが、需給バランスが崩れた主犯です。非OPEC加盟国の生産は200万バレル/日も増えました。この増加は過去最高であると同時に過去10年間の生産成長の2倍のペースでした。

米国は2014年に1,164万バレル/日の原油を生産しました。これは1970年代にアメリカが記録した、過去のピークを凌駕するとともにサウジアラビア(1,151万バレル)、ロシア(1,083万バレル)より大きい数字です。

米国の増産はシェールオイルにとどまらず、シェールガスの生産も好調でした。その結果、米国は天然ガス大国であるロシアを超え、世界最大の天然ガス生産国になりました。

中国は世界最大のエネルギー消費国であるとともに成長の源泉でした。しかし鉄鋼、鉄鉱石、セメントなどの需要が崩壊し、その結果としてエネルギーの需要成長率も下がりました。

世界全体としてのCO2の排出は、わずか+0.5%の成長にとどまりました。これは過去10年間の平均である年間+2%よりかなり低い成長です。その理由は中国のスローダウンです。