僕がいま考えていることは、以前書いたように:

1.今週、米国市場はボトムをつける
2.そこで慌てて取りに行っても、今回は値幅は取れない
3.10月半ばまではグズグズした相場が続く

ということです。

銘柄的には、ゴールド関係と、寄り引け同時足を出しているコルゲート・パルモリブ(ティッカーシンボル:CL)、プロクター&ギャンブル(PG)、ファイザー(PFE)、メルク(MRK)をはじめとする、ごく一握りの、ディフェンシブで退屈な銘柄だけに限定して投資を進めて行きたいと考えています。

バイオとかテック系の、チャラチャラした銘柄は、僕はだいすきなのですが、今の相場には不向きだと考えます。

イメージとしてはバフェットが選ぶような銘柄の方が良いということです。

またポジションは小さ目にして(ここでイッパツ、キョーレツに戻りを取ってやろう)なんて甘い考えを出さない方が良いです。

なぜか?

その説明に入ってゆく前に、冷静に回りを見回してください。いまは世界同時株安商状で、どのマーケットも、執拗に売られています。

僕は1986年からマーケットを見続けてきたわけだけど、世界のあらゆる市場が、これだけ同時、かつ徹底的に売られるというのは、本当にめずらしい事なんです。

だから単なる相場のアヤとか、テクニカルがどうのこうのとか、そういうのとは次元の違う、なにか深刻なコトが、すでに起きてしまった(過去形!)ということを、疑ってかかる必要があるわけです。

さて、みんなは中国動向を固唾を呑んで見守っているわけだけど、「ごろん」と死体が転がるのは、そこじゃないと僕は思うんです。

「志村~ 後ろ後ろ!」状態に早く気が付けということです。

その「後ろ」とは、例えばアメリカのハイイールド市場です。近年、高利回り債務残高の伸びは急ピッチでした。

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セクターで見ると、いちばん沢山調達してきたのが、シェール企業です。

殆どの米国のシェールオイルの企業の採算ラインは60ドルです。39ドルで黒字が出せる企業は、僕が知る限り、1社もありません。

ちょっと書くのは憚るけれど、昨日、倒産寸前の独立系探索・生産会社のCFOが、夜逃げ同然で雲隠れして、こちらで話題になりました。

あとトランスオーシャンなどは、しれっと無配にしています。

M&AとかLBOも近年盛んだったわけだけど、レバレッジド・ローンの負債対EBITDA(利払税金償却前利益)マルチプルも、知らないうちにリーマンショックの水準に近づいているわけです。

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またイシュー全体に占める、いわゆるコベナント・ライト、つまり発行体に対する財務的制約条件の緩い、横着なイシューの比率は、サブプライム問題発覚当時に比べても、はるかに多くなっているのです。

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リーマンショックのとき、あれほど槍玉にあがったCLO(=早い話、企業向けサブプライムローンの働きをします)も、ホレこのとおり。

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一方、新興国に目を移すと、実に多くのグローバルボンドが発行されてきました。

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つまりタイのバーツ危機が起きた頃とは、マーケットの規模が全く違うのです。

さらに前から言っていることだけど、新興国のノンバンクがドル建てで借金するのが大流行しているわけです。

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このところの通貨危機で彼らの返済負担は雪だるま式に増えてしまっています。

だから最初の破綻のニュースがもたらされるのは、中国ではなく、テキサスやブラジルやロシアのような、皆が見てない場所だと僕は思うのです。

くどうようですが、いま起こっていることは信用危機です。そうでなければ、世界中の株が、これだけ徹底的に売られるなんてコトは無いのです。