先週末からクウェートの石油産業がストライキに入っています。

クウェートは世界で第7位の産油国です。このストライキで同国の石油生産はこれまでの312万バレル/日から110万バレル/日まで落ち込んでいます。

その後、生産は若干、持ち直しているという報道もありますが、ボラタイルな状況が続いています。

さて、この-200万バレル/日という数字は、皆さんにはイメージしにくいかも知れません。

一例としてOPECのスペア・キャパシティは150万バレル/日なので、増産余裕がイッパツで消えたという理解もできるでしょう。

シェールオイルが開発されることによって新しく追加された米国全体の原油生産の増加分は360万バレル/日ですので、その55%が吹っ飛んだという風にも言えます。

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米国のシェール産業が、このところのリグ活動の休止で、これまでにやっとの思いで達成した減産額は60万バレル/日です。

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あるいはエクソン・モービルの生産量、410万バレル/日の半分が吹っ飛んだという理解の仕方でも良いかも知れません。

ところでクウェートの川下部門の話をすると、今回のストで93万バレル/日の精製能力から一気に52万バレル/日に落ち込んだKNPCのアハマディ精油所をはじめとするひとかたまりの精油所は、日揮やCFブラウンが建設した施設で、僕も昔、その建設現場で働いていました。(ここです、オバQにオカマ掘られそうになったのは!

精油所は運転開始する時と、止めるときが、いちばん危ないです。

出来たばかりの精油所を始動(commission)する際は、慎重に慎重を期し、ゆるりゆるりと一週間くらいかけて立ち上げる必要があります。

いわばセッ○スのときの前戯みたいなもので、じっくり時間をかける必要があるわけです。それを乱暴に止めてしまって……

僕は、開いた口がふさがりませんでした。

ストライキは数日で解決するかもしれないし、長引くかも知れません。

OPEC会談が物別れに終わった云々で原油価格の急落を懸念した投資家が多かったですが、そもそもその会議で検討された減産幅の数十倍もの減産が、クウェートのストで出来ちゃった……その事実を考えれば、原油価格がこの程度しか噴いていないのは奇跡ですね(笑)