簡単に今年の投資戦略を振り返っておきます。去年の年末にオンラインセミナーを実施しました。

2016年の投資戦略

そこで申し上げたことは、次のようにまとめることができます。

米国株、新興国株をオーバーウエイト
日本株をアンダーウエイト
テクノロジー、バイオテクノロジーをアンダーウエイト
工業、素材、エネルギー、穀物はオーバーウエイト
ドル安になる
ドル安局面ではアメリカの投資家は新興国に対して強気になる
円高で日本株のパフォーマンスは冴えなくなる
ゴールド、原油は買い
利上げ局面ではマルチプル・コントラクションが起きやすい
その場合、グロース株、具体的にはハイテク株、ネット株などの株価評価が下がる
大統領選挙でヘルスケア・コストに対する風当たりが強くなる だからバイオ株はダメ
景気がしっかりしていて、金利が上がりはじめている局面では工業、素材、エネルギー株が上昇する


円高のペースは、正直言って僕の想定以上のスピードでした。為替はひとたびチャートがブレイクし、一方向へモメンタムがつくと、ずんずんとそのトレンドが進行する傾向があります。今回の円高も、そのような習性が顕われたと見て良いでしょう。

銘柄なのですが、去年8月に相場が崩れたあと、10月頃に「次の5銘柄が良いんじゃないですか?」ということを言いました。

ゼネラル・エレクトリック(GE)
マクドナルド(MCD)
ダウ・ケミカル(DOW)
デュポン(DD)
エクソン・モービル(XOM)


このうちダウ・ケミカルとデュポンは、合併を発表しています。その際、株価は急伸に、髭をつけたわけですが、いまはその材料を消化している最中です。いずれこの高値は奪還すると思っています。その他の銘柄も、売り材料は見当たりません。

ここからは上級編になるのですが、もし素材やエネルギーが相場になるのであれば、もうすこしガッツリそれらのコモディティ価格に連動する銘柄を手掛けなければいけないという必要を感じました。そこで紹介した銘柄を思いつくままに列挙すると:

ヘス(HES)
フリーポート・マクモラン(FCX)
リオティント(RIO)
アルセロール・ミッタル(MT)
トランスオーシャン(RIG)
アルコア(AA)
ハーモニー・ゴールド(HMY)
バリック・ゴールド(ABX)


などなど。

テクノロジーには強気ではありませんが、強いてお茶を濁すなら:

IBM(IBM)
オラクル(ORCL)


あたりかと。

いわゆる「FANG」、つまりフェイスブック(FB)、アマゾン(AMZN)、ネットフリックス(NFLX)、アルファベット(GOOGL)は、モメンタム筋が乗り過ぎているので、需給が悪い気がします。