昨日英国でEU離脱を巡る国民投票が実施されました。現在、その開票をやっている途中ですが、これまでに89%の開票が終わり、残留48.3%、離脱51.7%で離脱が勝つことがほぼ確定的となりました。すでにBBCは「離脱が勝った」という宣言をしています。

これを受けてポンドは前日比-10.5%急落、円も一時100円を割り込む展開となりました。

現在、イギリスには250万人のEUの市民が滞在しており、逆に欧州大陸には150万人のイギリス人が滞在しています。それらのひとたちは、明日からすぐに去らなければいけないということではありません。当面の間、制約が加えられるのは、これから新しく移住しようとする人たちだけです。

また貿易に関しても、関税率などに関して新しい貿易交渉を開始しなければいけませんが、その間、当座の貿易が完全にストップするというわけではありません。とりあえず2年間の猶予期間が与えられ、さらにそれは延長も可能です。

つまり「なにも変わらない」という風に主張することも出来なくはないのです。

これは一見すると好都合のように思われます。しかし逆の見方をすれば、不確実性がなし崩し的に後々まで尾を引くことを意味し、かえって相場的にはアク抜けしにくい原因となる懸念もあります

企業は「いつか英国で生産された製品はEUからシャットアウトされるリスクがある」ということになると交渉の妥結を待たず、危機管理の対策に乗り出すでしょう。それは工場がどんどん英国からEU域内へと移転することを意味します

今回、英国がEUを離脱することになったので、EUの求心力は大幅に弱まると思います。ドイツは何としてでも離反しそうになる国々をつなぎとめなければいけません。そのことはドイツの譲歩を意味します。

もっと踏み込んだ言い方をすれば、緊縮財政の押し付けを止め、財政出動を含めた対応策を考えて行かなければいけない局面が来ているということです。

ところで米国の大統領選挙でも財政出動はテーマになりつつあります。従って財政出動で恩恵をこうむる銘柄に注目したいと思います。

それから中期的に見れば英国のEU離脱は米国株にとってプラスです。なぜならFRBの利上げがまた先延ばしになるからです。

利上げが無いというのであれば、ゴールドにはいよいよ大相場が到来すると思います。

gold