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現在ロードショウ中のLINE(ティカーシンボル:LN)の新規株式公開(IPO)の値決め日(11日)が近づいてきました。そこで近況をまとめておきます。

まず仮条件(=値決め価格のレンジ)が切り上がっています。

<当初仮条件> 25~28ドル
<一回目の切り上げ> 26.5~31.5ドル
<今回の切り上げ> 28.5~32.5ドル(=2900円~3300円)

この間、英国の国民投票でEU離脱派が勝利するというオドロキのニュースがもたらされ、世界的に市場が混乱しました。それにもかかわらず、どっこいLINEの価格レンジが切り上がっているということは、「人気はホンモノや!」と考えざるを得ません(笑)

次に、売り出される株が「どこで販売されるか?」ですが:

東京 1,300万株
NY 2,200万株

となっています。ニューヨークの方が多い点に注目してください。

値決め日は7月11日で、トレーディングが開始されるのは

NY 7月14日
東京 7月15日

です。ニューヨークでの取引開始の方が東京より早い点に気を付けてください。

NY、ならびに東京のそれぞれで、どのくらいオーバー・サブスクリプションになっているのかの倍率は、僕は寡聞にして聞いていません。

両地域の間で倍率に大きな差が出てしまった場合でも、クローバックという手法で、ひとつの地域から別の地域へ、いまからでも玉の配分を変更することができるはずです。

LINEが長期保有で「良い投資対象か?」ということについては、僕は特に強い意見を持っていません。つまり強気でも弱気でも無いということです。ただ前にも書いたけど、ロードショウのビデオは、ハッキリ言ってショボかったです。

投資対象としてのLINEの良し悪しはともかく、IPOにまつわる短期値幅取りのトレードについて、その戦法を練ることは楽しいと思っています。

だからこれから書くことは、IPO初日のトレードについてです。

まずLINEはアメリカでは金融関係者ですら誰も知りません。本当に無名な存在なのです。それが何を意味するか? といえば、ニューヨークでの初日取引は、意外に安い値段で仕込めるチャンスがあるかもしれないということです。

実際、LINEは、諸々のユーザー尺度(メトリックス)では、既にピークアウトした観があります。だから売出目論見書を見て(これは、すげえな!)と乗り気になるアメリカの機関投資家は少ない気がします。

つまり需要でいえば:

東京>NY

という感じで、日本の投資家からの人気の方が高いと考えるのが自然なのです。

NYでの初日取引を終えた数時間後に、いよいよ東証でLINEの取引が始まります。

東京での取引は、自然に考えると、NYでの引け値を基準に、最初の気配を立てて、そこから東京での買い需要と売り需要の折り合う水準を探ることになると思います。

別の言い方をすれば、(NYの引け値)=(東京の寄り値)とは限らないということです。

僕のドタ勘では、この(NYの引け値)と(東京の寄り値)の差に注目して、トレードする方法があるのかな? と思います。

言い換えれば、NYで仕込んでおけば、東京の寄付きでの買い方のインバランスで利益を得ることが出来るというわけです。

ちなみにLINE株は日本の個人投資家は東証(コード番号:3938)でも買えるし、ネット証券に外国株取引口座を開けておけばNY市場(コード:LN)でも買えます。

なおNYでLNを購入した場合、それを東京で売ることはできないと思います。だからNYで仕込んだポジションは、やっぱり翌日、NYで手仕舞い売りすることになります。

一方、フツーに円建てで、コード番号3938のLINE株に注文を入れる場合、「抜け駆け」は出来ません。つまり、寄付き値段が折り合うまでは、誰も有利な値段でゲットすることはできないという意味です。

僕なら当然、NYで買います。

それからNYでの初日商いが終わり、東京がいよいよ開始する場合、東証でのLINE株の気配がスルスル上がるのを見て、NYのアフター・マーケットであるLNの気配が上がるということは、当然、考えられます。

マネックス証券の場合、NYの時間外取引、つまりアフター・マーケットでのトレードができるので、LNも、東京の寄り前気配を見ながら東京時間中にトレードできるかもしれません。

ただ、実際にそのようなアフター・マーケット・トレードが今回、許されるかは、過去に先例が無いので、僕にはわかりません。

いずれにせよ、いちばん確実な方法はNYのザラバ中にLNを仕込む方法です。僕の理解ではマネックス証券、SBI証券、楽天証券の各社は上場初日からLNの注文を受け付けることになっています。

さて、NYでの上場初日商いに際して、「いつ発注する?」という問題があります。

僕なら寄付き前に成り行き注文を入れることは、しません。

なぜなら、今回の主幹事はモルガン・スタンレーであり、過去の経験則では、モルスタのIPOは「寄りピン型」である場合が多かったからです。「寄りピン型」とは、寄付きの値段が上場初日の最高値に限りなく近い値段になることを指します。

たぶんLINEのIPOの場合、初値が生まれた後で株価がダレる局面があると思います。そこを狙いたいと思うのです。言い換えれば、「寄付きは、わざと外せ!」ということです。

たぶんNYでLNが寄るのは、東海岸時間11時頃(東京時間では深夜12時)前後でしょう。そこでじれったくなってむしゃぶりついたら、「負け」です。僕なら日本時間の早朝2時くらいまで辛抱強く待ち、株価が下がってきたところを狙います。