ここ数日、ドナルド・トランプの支持率が急落しています。その原因はトランプがゴールドスターの両親の民主党大会でのスピーチをdisったことによります。

ゴールドスターとは戦地で命を落とした米国の軍人を指します。ゴールドスターは尊敬の対象であり、そのゴールドスターをdisるという行為は、米国民の共感を呼ばないし、政治的自殺行為です。

今回、民主党の党大会でスピーチしたゴールドスターの両親は回教徒でした。つまり「回教徒でも祖国アメリカに対する忠誠心には変わりはない」ということをアピールするために登壇したのです。もちろんトランプを挑発するという意図もあったと思います。

その挑発に、まんまと乗せられる格好で、ゴールドスターの両親をトランプがdisったので、愛国心より宗教の違いの方を重視しているという優先順位が、はからずも露見したというわけです。

トランプのコアの支持層である白人、低学歴、低所得者層にとって軍人になるというのは、社会からリスペクトされ、大学へ進学する唯一の経路です。そのために払う代償も大きいわけです。

だから白人、低学歴、低所得者層ほど、軍役というものに対する畏敬の念は強いです。その聖域をトランプは侵犯したのです。

アメリカでは軍人が大統領になるという確率が、かなり高いです。初代大統領のジョージ・ワシントンが、そもそも軍人でしたし、第二次大戦以降であれば、アイゼンハワーやジョンFケネディやリチャード・ニクソンがそうです。

これに対し、ドナルド・トランプはベトナム戦争への徴兵を忌避するため、医師の診断書をねつ造した疑惑まで飛び出しています。

それが事実なら、大統領選挙で勝つ見込みは大幅に後退すると思います。