今日、米連邦地検とFBIはヴァレアント・ファーマシューティカルズ(ティッカーシンボル:VRX)の元CEO、J.マイケル・ピアソンと元CFO、ハワード・シラーの二人を不正会計のかどで刑事訴追する準備を進めていると報道されました。早ければ数週間のうちにも正式に起訴される見込みです。

同社は気管支ぜんそく治療薬イスプレルならびに血管拡張薬ニトロプルシドをそれぞれ212%と525%値上げしたことで「ちょっとやりすぎではないか?」という批判を浴びました。

HMO(健康維持機構)や薬剤給付管理会社(PBM)はこれらの値上げを見て「もうヴァレアントの薬はリストから外す!」といいました。

そこでヴァレアントは自ら専門薬局(specialty pharmacy)を設立しました。その会社名はフィリドアです。

フィリドアはお医者さんに営業をかけ「この患者の処方箋の充填や、その際の払い戻しの煩雑なペーパーワークは、全部、我々が面倒を見ます」と約束しました。

こうしてHMOやPBMから「べらぼうに高すぎる」いう理由で却下された薬を、フィリドアが患者に直接販売し、後でこっそりと払い戻し請求したというわけです。

これが問題になるのは製薬会社にとって薬局は「客」であり、本来、その二つは区分されていなければいけないからです。

ヴァレアントの場合、自分のカネで薬局(フィリドア)をひそかに設立し、その薬局に薬を売ったように見せかけたのです。実際は自分が作った薬を、自分が内緒で出資した「独立の」薬局に買わせたわけだから、これはマッチポンプというか、これは英語ではrelated party transactions(当事者取引)と呼ばれる架空取引に相当します。これが不正会計だととがめられているポイントです。

さて、或る企業が刑事訴訟の対象になると銀行はカネを貸さなくなります。ヴァレアントはバランスシート上に300億ドルもの負債が載っており、時価総額は60億ドルです。

つまり借金のかたまりみたいな会社で簿価はぶよぶよに膨れ上がった「のれん代」ばかりです。言い換えれば資産売却で借金を返済することは、もうムリ。

同社は銀行団と融資枠の再交渉をした際、EBITDA対利払いコスト比率が2.75:1を下回ってはならないというコヴェナント(借金時の誓約)をさせられました。現在、同社は2.75:1の線上に来ており、ぎりぎりデフォルトを回避している状態です。

しかし値上げした薬はもう買い手がつかない状態ですから、この水準を割りこむのは時間の問題だと思います。

いつもながらクソだな、マッキンゼー出身の経営者は(笑)。

VRX

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