ウォールストリート・ジャーナルによるとアマゾン(ティッカーシンボル:AMZN)が野球、サッカー、その他のスポーツ番組のコンテンツに食指を動かしているそうです。

アマゾンはプライム・ビデオのサービスの一環としてそれらのスポーツ番組をストリーミングすることを検討しています。

このニュースは二つの意味で重要だと思います。

まずアマゾンのライバル、ネットフリックス(ティッカーシンボル:NFLX)は、これまでスポーツ番組への参入には興味なしというスタンスでした。その理由として「スポーツというのはリアルタイムで観戦するから面白いのであって、過去イベントのプレイバックは面白くない」としています。コンテンツ取得コストが高いのも、参入を躊躇させる理由です。

だからアマゾンが先陣を切ってスポーツ番組に参入すると、ネットフリックスは応戦することを余儀なくされるかもしれません。

もうひとつの大きな意味合いとしては、これまでスポーツ番組はケーブルのバンドル(=パッケージとして視聴者に提供されるチャンネル群のこと)の中核を成すコンテンツであり、いわゆる「コード・カッター」と呼ばれる、ケーブルからの離反を食い止める切り札とされてきました。

しかしスポーツ番組もストリーミングで楽しめるようになれば、いよいよ「コード・カッティング」のトレンドが加速してしまうリスクがあるということです。

ウォルト・ディズニー(ティッカーシンボル:DIS)のESPNのようにコンテンツを所有している側からすれば、ここを突き破られると総崩れになるリスクがあるので、あの手、この手で防戦してくると思われます。

それはアマゾンが一番欲しい、人気スポーツのコンテンツは、いまのところ入手しにくいことを意味します。

そこでアマゾンはいわゆる「ロング・テール」、つまりマイナーなスポーツ・コンテンツから配信を開始し、だんだん包囲網を狭めて行く作戦に出るかもしれません。具体的には体操、サーフィン、ラクロス、ロシアのホッケー、インドのクリケットなどになります。