最近、相場を説明する際、政治に言及する機会が増えています。
あんまり好きじゃないですね、そういうのは。
自分のココロの中では(やっぱりマーケットは、金利、為替水準、企業業績などの要因によって決定される)という思いが強いからです。
でも今の相場は、Brexitしかり、トランプしかり、政治に左右される部分がとても大きいので、好むと好まざるにかかわらず、政治の風向きを測り間違えると、大変なことになります。
ドナルド・トランプは、何をしでかすかわからない人なので、茶葉を読むのは難しいです。
先週金曜日のNY時間朝10時にドナルド・トランプが蔡英文(さいえいぶん)中華民国総統と電話で話をしたのが、その好例です。
このニュースがもたらされた瞬間、(ひょっとして、はずみでそうなったの?)という事が頭をよぎりました。
なぜならこれは1970年代から続いている、米国の「中国に遠慮した外交プロトコル」を打破する行為だからです。
トラ様は「電話をかけてきたのは、台湾側からだ」とツイートしました。また「すでに50か国のリーダーから祝福の電話を受けており、そのひとつにすぎない」とトランプの側近は説明しています。
しかし「50か国のリーダーが……」と他国の元首と同列に並べる事で、はからずも蔡英文総統も「国のリーダー」として認めてしまっていることになるので、これは中国としては極めて不快だと思います。
ウォールストリート・ジャーナルによると、今回の蔡英文総統からの電話はボブ・ドール元上院議員が斡旋したものだそうで、台湾側はちゃんと箇条書きにしたポイントを準備し外交・国防関連の閣僚も同席して電話会談に臨んだそうです。
だからこれは偶然や軽い気持ちで行われた「プロトコル破り」ではないということです。
中国側は間接的に不快の念を表明しています。
それに対し、トラ様は、南シナ海問題や中国製品に関税をかけるぞ!というようなツイートで反撃するという、クソリプ合戦にエスカレートしつつあります。
これについてはポール・ライアンなど下院の主要メンバーからは、「脇目を振らず、税制改革だけに集中して! 関税なんて、めっそうもない!」という悲嘆とも嘆願ともつかない声が漏れています。
キュレーション・サイトの問題とかグーグルのSOE最適化問題とかフェイスブックのショボ・アルゴ問題とかで、このところのネット界はゲンナリさせられること続きですが:
ということで、トラ様の登場でツイッターがまるでプロレス観戦のような面白さを取り戻しているわけです。
このようなガン飛ばし(staring down)、つまり険悪なオーラで、相手を鋭く見ることは、トラ様が大得意とするところであり、彼がテレビのリアリティー・ショーで人気を博す原因にもなった十八番(おはこ)です。
すでにトラ様のガン飛ばしに恐れをなしたユナイテッド・テクノロジーズ(ティッカーシンボル:UTX)のクーラー部門は、メキシコへの工場移転を断念しています。
トラ様にはどこか動物的なところがあって、売られた喧嘩は受けて立つというか、「売り言葉に買い言葉」という展開になったら、かならず最後のひとことは自分から発しないと気が済まないガキみたいな純真さがあり、今後の国政が振り回されそうな予感があります。
結局、ロケバスの中で「オンナなんてアソコをムギュッと掴めば、イッパツで落とせるぜ」とうそぶいたトラ様こそが素顔のドナルド・トランプなのではないか? というおぞましい考えが、むくむくと頭をもたげているのです。
あんまり好きじゃないですね、そういうのは。
自分のココロの中では(やっぱりマーケットは、金利、為替水準、企業業績などの要因によって決定される)という思いが強いからです。
でも今の相場は、Brexitしかり、トランプしかり、政治に左右される部分がとても大きいので、好むと好まざるにかかわらず、政治の風向きを測り間違えると、大変なことになります。
ドナルド・トランプは、何をしでかすかわからない人なので、茶葉を読むのは難しいです。
先週金曜日のNY時間朝10時にドナルド・トランプが蔡英文(さいえいぶん)中華民国総統と電話で話をしたのが、その好例です。
このニュースがもたらされた瞬間、(ひょっとして、はずみでそうなったの?)という事が頭をよぎりました。
なぜならこれは1970年代から続いている、米国の「中国に遠慮した外交プロトコル」を打破する行為だからです。
トラ様は「電話をかけてきたのは、台湾側からだ」とツイートしました。また「すでに50か国のリーダーから祝福の電話を受けており、そのひとつにすぎない」とトランプの側近は説明しています。
しかし「50か国のリーダーが……」と他国の元首と同列に並べる事で、はからずも蔡英文総統も「国のリーダー」として認めてしまっていることになるので、これは中国としては極めて不快だと思います。
ウォールストリート・ジャーナルによると、今回の蔡英文総統からの電話はボブ・ドール元上院議員が斡旋したものだそうで、台湾側はちゃんと箇条書きにしたポイントを準備し外交・国防関連の閣僚も同席して電話会談に臨んだそうです。
だからこれは偶然や軽い気持ちで行われた「プロトコル破り」ではないということです。
中国側は間接的に不快の念を表明しています。
それに対し、トラ様は、南シナ海問題や中国製品に関税をかけるぞ!というようなツイートで反撃するという、クソリプ合戦にエスカレートしつつあります。
Did China ask us if it was OK to devalue their currency (making it hard for our companies to compete), heavily tax our products going into..
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) December 4, 2016
their country (the U.S. doesn't tax them) or to build a massive military complex in the middle of the South China Sea? I don't think so!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) December 4, 2016
これについてはポール・ライアンなど下院の主要メンバーからは、「脇目を振らず、税制改革だけに集中して! 関税なんて、めっそうもない!」という悲嘆とも嘆願ともつかない声が漏れています。
キュレーション・サイトの問題とかグーグルのSOE最適化問題とかフェイスブックのショボ・アルゴ問題とかで、このところのネット界はゲンナリさせられること続きですが:
Donald Trump is making Twitter great again!
ということで、トラ様の登場でツイッターがまるでプロレス観戦のような面白さを取り戻しているわけです。
このようなガン飛ばし(staring down)、つまり険悪なオーラで、相手を鋭く見ることは、トラ様が大得意とするところであり、彼がテレビのリアリティー・ショーで人気を博す原因にもなった十八番(おはこ)です。
すでにトラ様のガン飛ばしに恐れをなしたユナイテッド・テクノロジーズ(ティッカーシンボル:UTX)のクーラー部門は、メキシコへの工場移転を断念しています。
トラ様にはどこか動物的なところがあって、売られた喧嘩は受けて立つというか、「売り言葉に買い言葉」という展開になったら、かならず最後のひとことは自分から発しないと気が済まないガキみたいな純真さがあり、今後の国政が振り回されそうな予感があります。
結局、ロケバスの中で「オンナなんてアソコをムギュッと掴めば、イッパツで落とせるぜ」とうそぶいたトラ様こそが素顔のドナルド・トランプなのではないか? というおぞましい考えが、むくむくと頭をもたげているのです。
参考:中国から報復ボイコットを受けそうなブランド
アップル
ゼネラル・モーターズ
ナイキ
コカコーラ
ボーイング
ヤム・チャイナ(ケンタッキー・フライドチキン)
スターバックス