先日、ドナルド・トランプが国家通商会議代表にカリフォルニア大学アーバイン校のピーター・ナヴァロ教授を指名しました。

ピーター・ナヴァロは対中強硬派で、およそ「アメリカが患っている数々の問題は、全て中国のせいだ!」という、とんでもない議論を展開している御仁です。

中国政府がこの人事に警戒するのは当然です。

そんなわけで、年の瀬を迎え、米中間は険悪ムードになっています。僕的には、中国の方に同情します。

貿易戦争が勃発すれば、米国も損害を受けるし、中国も損害を受けます。

だから対立はエスカレートしない方がいい。

株式市場との絡みで言えば、米国株式市場は「貿易戦争どこ吹く風」で、市場参加者がそれを気にかけている様子はありません。これは、ちょっとリスクだと思います。

一方、中国の株式市場は、明らかに様子がおかしいです。

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もちろん、この材料だけが相場が軟調になっている原因ではないです。でも貿易戦争のシナリオがセンチメントをしめっぽいものにしているのは間違いありません。

さきほど貿易戦争が勃発すれば、アメリカも中国もダメージを受けると書きましたが、実はその影響は五分五分ではありません。中国の方が失うものは遥かに大きいです。

数字で説明します。

中国にとって、米国はNo.1の輸出先です。中国の輸出に占める米国比率は実に18%にのぼっています。

一方、米国にとって、中国は第三番目の輸出先です。米国の輸出に占める中国比率は7%に過ぎません。

貿易額で言い直します。

中国から米国への輸出額は4670億ドル、一方、米国から中国への輸出額は1240億ドルです。すると3.76倍もの差があるわけです。