ニューヨーク・タイムズが伝えるところによると、2018年後半に予定されているサウジ・アラムコの新規株式公開(IPO)に向けて、サウジ政府はアラムコに課している税率を世界水準まで引き下げることに合意した模様です。

それによると税率はこれまでの85%から50%へ下がります。

なおアラムコはこれとは別に原油生産に対して20%のロイヤリティーを課せられています。

今回のアラムコに対する法人税の引き下げで、アラムコの営業キャッシュフローは大幅に改善する見込みです。

アラムコは利益を配当というカタチで株主に還元します。

アラムコから上がる利益はサウジ政府やロイヤル・ファミリーによって山分けされてきました。また政府のいろいろな社会福祉プロジェクトもそれによってまかなわれてきました。

したがって、利益の山分けの分配方法を改変するというのは、きわめて政治的な問題であり、IPO実務の中で、難しい局面だと言われてきました。

今回、このようにステークホルダーたちが合意に至ったことで、IPOは大きく前進したと言えます。


PS. なおこの税率は1月1日まで遡り適用されます。サウジアラビア政府の収入の85%は石油から得られているので、今回の取り決めで政府の歳入は短期的に大きな打撃を受けます。それはサウジ・アラムコのIPOは「待ったなし」であることを意味しています。