昨日、たぶん今年で一番重要だったFOMCが終わりました。

マーケット的には「なにごともなかった」といえるのかも知れません。

でも僕は(これって、けっこうスゴくない?!“#$%&‘()=)と思ったんですね。

というのも政策金利の発表(0.25%利上げして1.25%へ)と併せて、FRBのバランスシートの圧縮のプランが公表されたからです。

2008年にリーマンショックが起こった後、FRBは実質ゼロ金利にしたわけだけど、それでも未だクレジット・クランチが起きそうだったので、FRBは市中から債券を買い上げることで現金を放出、じゃぶじゃぶにしたわけです。これが、いわゆるQE(量的緩和政策)です。

その場合、買い込んだ債券はFRBの金庫に山積みになるわけで、それがFRBのバランスシート(総資産と読み替えてもいいです)の膨張につながったわけです。

2017年のある時点から、FRBはこの債券の在庫を圧縮してゆくことが昨日発表されました。

具体的な方法論としては、償還期限の到来した債券が現金に次々に変わってゆくわけだけど、これまではわざわざそのキャッシュで再び新しい債券を買い直すことでFRBのバランスシートの規模を一定に保ってきました。

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しかしFRBのバランスシートの圧縮が開始されると、新しい債券の買い直しを止めることを通じて在庫の取り崩しが行われます。

とりあえず毎月100億ドルの圧縮から始まり、1年後には毎月500億ドルのペースまで圧縮額が増えます。それをグラフにすると下のようになります。

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2014年にFRBが、いわゆるテーパーリング(=QEの買い入れ額をだんだん少なくすること)をやったときはFOMCがあるごとに(1年で8回)100億ドル前回より減額しました。

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ちょっと見た目では今回のほうがシビアな政策に思えるのですが、、、いまのところテーパー・タントラムのようなことは起きていません。

それにしてもですよ、「FRBのバランスシートの圧縮をはじめるときは、一旦、利上げの手を休める」とか言っていたくせに、昨日の記者会見では「バランスシートの圧縮は利上げの背後で、ひっそりと、かつ粛々とおこなってゆくから大丈夫」という言い方に変わっていました。

つまり利上げもやるし、FRBのバランスシートの圧縮(=金融引締めの効果があります)も同時にやるというわけ。

なんかキツネにつままれたというか……われわれ、イエレンおばさんに騙されてません?



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