ポリティコが伝えるところによるとゲイリー・コーン国家経済会議委員長兼経済担当大統領補佐官が次期FRB議長の有力候補となっているようです。

イエレン議長の任期は来年2月に終了します。

コーンはゴールドマン・サックスの社長兼共同COOを務めた経歴を持ち、FRB議長を務める資格は十分にあると思います。

経済学者でない人がFRB議長を務めるのは1979年にFRB議長を退いたビル・ミラーが最後です。

ビル・ミラーはもともと弁護士で、大手弁護士事務所クラヴァス・スウェイン&モーアからコングロマリットのテクストロンへ転身した経歴があります。

ビル・ミラーは、荒れ狂うインフレをおさえこむことが出来ず、僅か1年半でポール・ボルカーにFRB議長の座を譲っています。

しかしコーンは、むしろ1951年から1970年までFRB議長を務めたウイリアム・マーチンと比較されるべきだと思います。

なぜならウイリアム・マーチンはコーン同様、証券会社出身だからです。

マーチンの場合、地場証券、AGエドワーズの場立ちから身を起こし、ニューヨーク証券取引所の社長、輸出入銀行頭取などを経た後、FRB議長になりました。他のFRB議長の誰よりも長く議長を務めただけでなく、FRBの近代化に功労があった人であり、たぶん歴代のFRB議長の中で最も尊敬を集める人物です。

つまり今回、FRB議長候補と囁かれるゲイリー・コーンが「経済学者じゃないので、ちゃんとFRB議長が勤まるか心配だ」というのは、根拠の無い主張なのです。

もうすこし有り体に言えば、ゲイリー・コーン以外の人物をトランプ大統領が推挙しても、その人事がすんなりと上院で承認される可能性は低いのです。実際、近年、FRB議長の上院での承認は、だんだん取り付けるのが難しくなっており、「オヨヨ!」という場面がありました。

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