今日、JPモルガン・チェース(ティカーシンボル:JPM)が第2四半期決算を発表しましたが、その決算カンファレンスコールの質疑応答の時間に、ジェイミー・ダイモンCEOがトランプ政権に対してぶち切れ、5分弱に及ぶ大演説を行いました。以下抄訳:

リーマンショックが引き起こした大不況から、かれこれ8年の月日が経った。その間、バカで何も決められない政治にもかかわらずアメリカ経済は1.5~2%で成長してきた。それは幸いなことにアメリカの実業界がパワフルで強固だからだ。
普通のアメリカ人が朝起きて考えるコトは、どうやって子供を喰わせるか? どうすればマイホームを手に入れることが出来るか? というようなことだ。アメリカの企業が考えている事だって、これとちっとも変らない。オレの言いたい事は、もっと政府がかしこい決断をし、議会の機能不全を克服できれば、アメリカはもっと成長出来ていたはずだということだ。

オレは壊れたレコードのように同じことを繰り返し唱えているが、政治がしっかりしないと、橋も架けられないし、空港も整備できないし、都市部スラムの児童はドロップアウトする。

最近、フランス、アルゼンチン、イスラエル、アイルランドを回ってきた。また米国でインドと中国の首脳とも面談した。これらの国々のリーダーは実利優先の産業政策が経済成長にとってプラスになり、それは、失業率の低下や賃金の上昇を通じて庶民の暮らし向きの向上に寄与するという当たり前のことを、ちゃんと理解している。

ところがアメリカ人は、この当たり前のことすら、わからなくなっている。

法人税の軽減は、その点、重要だ。税制改革が出来ていないので、アメリカの資本や企業の留保は、どんどん海外へ流出している。2兆ドルもの資金が、海外に留め置かれていることで、諸外国が得をしている。

政治がダメだから、庶民が損している。1.5~2%のGDP成長にアメリカが甘んじなければいけなかったのは、すべて政治のせいだ。

オレはニュー・ノーマルがずっと続くという考えには与しない。それは、事実ではない。もしトランプ政権が税制改革と大型インフラ投資と規制緩和を実現すれば、もっと成長できる。

アメリカはこの地球上で最も官僚的で、迷走し、訴訟社会化した国に成り下がっている。

オレはアメリカ人であることが恥ずかしい。世界の国々を回る折、聞こえてくるアメリカ発のニュースはクソなものばかりだから。

我々は、ある時点で本気を出し、やるべきことをきちっと実行に移すべきだ。

マスコミは「ジェイミー・ダイモンは大企業の利益を代表して、そう言っている」と書立てるだろうが、オレの真意はそうではない。実業が伸びれば職も増えるし賃金も増える。

このカンファレンスコールに参加しているアナリスト諸君も、顧客と接するたびに、いまオレが話したのと同じ警鐘を鳴らして欲しい。