今日、北朝鮮が核実験を行いました。

「あれは、たぶん水爆だったに違いない」というのが米国での論評です。

これまで北朝鮮が行ったどの実験より、パワフルな核実験だったそうです。

北朝鮮が水爆の小型化に成功したことで、地政学サイト「ストラトフォア」は「これで抑止力に対するソロバンが変わってくる」と指摘しています。

つまり水爆は広範囲にわたってダメージを与えることが出来るので、ミサイルが正確でなくても良いということが第一点。

一方、ウォールストリート・ジャーナルは、ミサイルが大気圏に再突入する前、上空の高いところで爆発したとしても、それはEMP(電磁パルス)を引き起こすと指摘しています。

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乱暴に言えば雷(かみなり)の際、送電線や電気製品がダメージを受けるのと同じです。

それは防空システムにも影響を及ぼすし、何週間も停電が復旧できないというかたちで日常生活に支障をきたすリスクもあります。

2008年に米議会に提出された、アメリカのインフラストラクチャの電磁パルス攻撃からの脆弱性に関するレポートでは、送電線、通信、金融取引インフラ、石油産業、輸送インフラ、食品、水道、救急サービス、宇宙衛星、政府機関などへの影響が説明されています。

つまりそのうちのひとつが動かなくなるというのではなく、これらのベーシックなサービスが同時に折り重なってダウンした場合、ダメージが複合的に広がるのです。

一例として送電線のインフラでクリティカルな役割を果たす部品の一部は、もうアメリカでは生産されておらず、取り換えるには部品を輸入する必要があります。

水、食料、ガソリン、通信網、金融取引は「長期に渡る停電が起きない」という前提の上で設計されているので、それが起こるとサプライチェインが機能不全に陥ります。

今日の北朝鮮の核実験を受けて、アメリカのメディアで展開された議論は、大体、こんなところです。

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