今日、ウォールストリート・ジャーナルが「FRBのバランスシート縮小が、10月から開始されることが、9月20日のFOMCで発表されるだろう」という観測記事を掲載しました。

この記事のクレジットは、ニック・ティミラオスです。

普通、FEDウォッチャーというと同じくWSJに所属するジョン・ヒルゼンラースが有名ですが、最近はFEDウォッチャーの仕事を、だんだんジョンからニックに移行している気配があります。

ヒルゼンラースは予想が「ドンピシャ」で有名でしたが、ニックは未知数です。

だから今日のこの観測記事の確度は低いかもしれません。

しかしFRBは、おうおうに、今回のような大事な発表の直前には、わざとWSJにそれとなくリークして、「アドバルーン記事」を書かせることをします。

もし明日(現地19日)、マーケットが荒れないようなら、FRBのバランスシート縮小は10月から始まると思います。

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ひとたびFRBのバランスシートの縮小が始まると、それは上のチャートのように、だんだん拡大されてゆきます。(このプランは既に発表済み)

なお、9月20日のFOMCでは、米国の政策金利であるフェデラルファンズ・レートは現行の1.25%のまま、変更なしだと思われます。

その他の注目点としてはFOMC声明文と同時に公表される経済予想サマリー(SEP)で、20172018年末のフェデラルファンズ・レートの予想が、どうなっているか? です。6月のFOMCでのコンセンサスは2.1%でした。これが、今回は1.5%付近まで下がっている可能性があります。

債券価格にとり:


1)FRBバランスシート縮小は、売り材料
2)SEP FFレート・コンセンサスの下落は、買い材料


と強弱入り乱れた内容になることが予想されるわけです。

市場のリアクションは、読みにくいと思います。


PS. 慌てて書いたせいで記事中誤記が2か所ありました。ごめんなさい。