ウォールストリート・ジャーナルによるとジョージ・ソロスが、ソロス・ファンド・マネージメントが現在運用している260億ドルのうち180億ドルを彼が主宰するチャリティー基金、オープン・ソサエティ・ファウンデーションに移管したそうです。

これでオープン・ソサエティ・ファウンデーションはビル&メリンダ・ゲイツ基金に次ぎ、世界で二番目に大きなチャリティー基金になります。なおビル&メリンダ・ゲイツ基金はウォーレン・バフェットからも寄付を受けています。

ジョージ・ソロスはハンガリーから英国に移民した関係で、子供の頃、共産主義政権ならびにナチスの占領下での生活を体験しています。

その時の経験から、オープン・ソサエティ・ファウンデーションは法治国家を確立するために必要な支援、人権擁護、発展途上国の経済ガバナンス、民主主義の擁護、ジャーナリズムなどを中心に寄付を行っています。

ソロスはロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)を卒業後、ニューヨークのF.M.メイヤーで欧州株のアービトラージャーになりました。当時はEUの前身、欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)が形成されたばかりで、欧州のことがわかるトレーダーが必要だったのです。

その後、ソロスはウォーサイム証券の欧州株アナリストになります。ウォーサイムは第一次世界大戦史『八月の砲声』の著者、バーバラ・タックマンのお父さんが創業したリサーチ・ブティックです。

その後、ソロスはアーノルドS.ブライシュローダーに転職します。ブライシュローダーはビスマルクのプライベート・バンカーでした。

そしてソロスは1970年に自分のヘッジファンドを設立します。

ソロスのヘッジファンドはこれまでに5人の運用責任者を起用してきましたが、その中にはスタンレー・ドラッケンミラーなどの有名人も居ます。

現在、ソロス・ファンド・マネージメントはファミリー・オフィスの形態を取り、それを切り盛りしているのはドーン・フィッツパトリックです。

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彼女は1992年にシカゴのオコナー・パートナーズに就職、株式オプションなどをトレードしていました。その後オコナー・パートナーズがスイス銀に買収され、スイス銀がUBSと合併したため、最終的にはUBSアセット・マネージメントの最高運用責任者となり3千億スイス・フランの運用を指揮していました。

現在もソロスとフィッツパトリックは投資のアイデアをディスカッションしますが、ソロスはフィッツパトリックの自由にさせ、運用自体に口出しすることは無いそうです。