今年最大のICO(イニシャル・コイン・オファーリング)で2.32億ドルを調達したTezos(テゾス)の創業者、キャスリーン・ブライトマンと旦那のアーサー・ブライトマン、そしてICOの「受け皿」となったスイスの基金らが、米国の投資家から集団訴訟されました。

提訴したのはこのICOに応募した投資家、アンドリュー・ベーカーで、弁護士事務所はサンディエゴのテイラー・コープランドです。

訴状では被告が米国証券取引法に違反し、未登録の証券を販売したとしています。

今回の訴訟に先立ち、テゾスの創業者と、ICOの投資家のおカネの送金先であるスイスの基金との間で揉め事が起きている事は、以前、紹介しました

今回の訴訟は、スイスのズーク郡の法律を活用した「シュティッフトウング・モデル」と呼ばれるICOの手法が、米国の証券法に抵触するのではないか? というテスト・ケースです。

今回訴訟を起こしたのが米国人なので、SECがExtraterritorial appropriationと呼ばれる権限を発動するかどうかも注目されます。アメリカの証券法では、いくらICOがスイスで行われても、それがアメリカ人に販売されれば米国証券取引法が適用されるとされているからです。

テゾスには日本の投資家も多数応募していると思います。しかし皆さんが仮想通貨でスイスの基金に送金したおカネは、「寄付」という法的位置づけであり、それを取り返すことは出来ない仕組みになっています

だから内紛や訴訟で、いつまでたってもテゾス・トークンが貰えないということになると、投資家が送金したおカネは、最悪の場合、戻ってこないのです。

今回のケースの展開如何では、ICOバブルが崩壊する可能性もあるので、注意深く見守りたいと思います。


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