Tezos(テゾス)の創業者、キャスリーン・ブライトマン、アーサー・ブライトマン夫妻を相手取ってフロリダの投資家、デビッド・シルバーがフロリダ連邦地方裁判所に集団訴訟を申請しました。

既に11月4日にカリフォルニア州でも同様の集団訴訟が提訴されているので、今回は2件目です。

テゾスは今年の7月にICO(イニシャル・コイン・オファーリング=IPOのようなもの)し、2.32億ドルを調達しました。

これは今年最大のディールで、最も期待されたICOでした。

その調達手法はスイスのチューリッヒの南、ズーク郡の法律を活用した「シュティッフトウング・モデル」と呼ばれる方法であり、そこでは投資家から送金されたおカネを「寄付」とみなすことで「これは証券の発行ではない」と言い逃れする法的根拠を確保しています。

しかし、「寄付」ならばそのおカネを返金する義務は無いし、万が一、トークンを発行出来なかった場合、それに対して補償する義務も発生しません。

あいにくテゾスのブライトマン夫妻と、今回、投資家が送金するおカネの「受け皿」として用意された基金の間では、いまブライトマン夫妻の「取り分」を巡って、基金の責任者、ヨハン・カーヴァースと争っています。

ヨハン・カーヴァース側は「ブライトマン夫妻が投資家のカネを横領した」と主張しています。

ブライトマン夫妻側は基金に足し「ヨハン・カーヴァースを解任せよ!」と要求しています。そしてそれが受け容れられない場合、ブライトマン夫妻はテゾスのプロジェクトから降りると宣言しています。開発中のテゾスのトークン、テズィーにまつわる全ての知的所有権はブライトマン夫妻が保有しています。

フロリダ連邦地方裁判所に提出された今回の訴状では「被告は政府の規制、民間からの監視の目をすり抜けるため、スイスの寄付という隠れ蓑を使ったが、その本当の狙いは証券を発行し投資家から資金を集める事であることは疑いも無く、今回の行為は未登録証券の発行に相当する。これは米国の証券法違反だ」としています。

さらに「投資家から資金を集めた際、虚偽の表記、事実の隠ぺい、法に反する行為などがすでに行われたので、ICOに応募した投資家がテズィー・トークンを貰うことで投資リターンを得ることは事実上、絶望になっている」と断定しています。

今回の訴訟は、証券取引法の解釈を巡る重要な判例を作る可能性があり、それ如何によっては「いま行われているICOが、全て違法!」という判断になる可能性も高いです。すると、すべてのICOトークンが暴落するリスクもあります。