Mt.Goxのマーク・カーペレス元CEOがRedditに降臨し、次のように語りました(以下抄訳):

コミュニティのみなさん
皆さんは僕のことを覚えてますよね? このところのビットコインの下げをMt. Goxの破綻処理と関係付ける人が多いですけど、私がMt. Goxの経営に携わっていたのは2014年2月28日迄です。あれから4年の歳月が流れました。Mt. Goxは未だ倒産状態であり、私は逮捕され、服役した後保釈金を積んで出獄し今はMt. Goxの民事再生に向けて頑張っています。
当時Mt. Goxは世界最大の仮想通貨取引所であり、私もベストを尽くしてそれをなんとかちゃんと運営しようと思ったけど、いろいろ至らないところがあったし、過ちを犯しました。
それについては改めて深くお詫びします。
日本の破産法の特殊な事情を説明すると、債権者の資産返還請求が受理されると、倒産当日の日本円ベースの価値で返還請求が記入されます。(これは海外の多くの国でも同じです)
すると(訳者注:ビットコインが倒産当時より遥かに値上がりしているので…)債権者に資産の返還をすることは可能なのです。なぜなら債権者にお金を返還した後も未だ16万ビットコインものBTCがMt. Goxの財産として管財人のところに残っているからです。
さて、上で述べたように倒産当日の日本円ベースの価値で債権者への補償がなされた後、残った残額に関してはMt. Goxの株主に対して会社の清算手続きの一環としてBTCが持ち株比率に応じて分配されます。
これが現在可能な唯一な法の解釈なんです。
しかしこれを実際に行うと極悪きわまりない結果を招いてしまうと思うんです。なぜならMt. Goxの株主が、莫大なBTCを受け取ることが出来てしまうからです。
私自身は皆さんに迷惑をかけた経緯からして、そんな10億ドルを超える莫大なお金は欲しくありませんし、Mt. Goxが破綻し、皆さんに申し訳ないことをしてしまった瞬間から、自分が「焼け太り」しようなんてことは夢にも思いませんでした。
いま、たまたまBTCの価値が増大して、こういう状態になっているのは一種の突然変異みたいなことであり、そういう運命のいたずらで私が大儲けするということがあってはいけないと思います。だから、私はそういう事態が起こらないように頑張ります。
この事態を回避するひとつの方法は民事再生手続きによる再生をすることです。これは私だけの意見ではなく多くの債権者の方々にも賛同してもらえているように見受けられます。いま、私は民事再生に向けて努力していますし、上に述べたような運命のいたずらで金持ちになろうとはサラサラ考えていません。私は皆さんにお許しを乞うような立場にすらないわけですが、このこんがらがった問題を早く解決するために奮闘努力しています。そして一日も早くこのドラマの幕引きを見たいです。

私は生来エンジニア気質であり、何かを創りたいと考えています。そもそも私がMt. Goxに関わり合いを持ったのも、そういう流れでそうなったのであり、皆さんを巻き込んで大変遺憾に思います。

何か質問があればどうぞ。

(以下一部省略)

マーク・カープレス:Mt. Goxの管財人に対して私は何らコントロールすることはできません。でも管財人がビットコインを売ることで日本円にすることは、民事再生の合意が成立するまでは止めて欲しいと願います。

コードスタックス氏:Mt. Goxの管財人がビットコインの価格をメチャクチャに崩している。ビットコインで債権者への補償をすべきでは?

マーク・カーペレス:管財人は裁判所によって任命されました。私がどうこう言う立場にはありません。私の願いは、債権者がBTCで一日も早く補償を受けるということです。

(以下一部省略)

マーク・カーペレス:(民事再生手続きを経て)BTCが私のところに戻ってきた時点では、納税などの関係により私の手元に来るBTCはかなり減ってしまうと予想します。またそれを債権者に分配するとさらにコストが発生します。(中略)債権者の数は24750人でBTCを日本円に換金した詳細は管財人からは発表されていません。

(以下一部省略)

マーク・カーペレス:Mt. Goxの株主は、私(88%)とジェド・マッケイレブ(12%)です。

(以下省略)

ビットバンクトレード


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