先週、バーレーン政府が「大油田を発見した!」と発表しました。記者会見では815億バレルの石油と3900億立方メートルの天然ガスが埋蔵されていると説明されていました。

2社の独立コンサルタント会社が査定し、この見積もりの妥当性を確認しています。バーレーン政府はハリバートン(ティッカーシンボル:HAL)を起用し、今年中にさらに二本の査定掘穿を行う予定です。そしてゆくゆくは1日当り20万バレルを生産したい考えです。

しかし今回発見された油田はいわゆる「タイト・オイル」で浸透性が低いです。したがってアメリカのシェール・オイルの生産に援用されるような高度なノウハウを必要とします。また採掘コストが高く、採算が取れないリスクもあります。したがって「815億バレル」という数字にはあまり信頼を置かない方が良いでしょう。また生産を開始できるまでには少なくとも10年の準備期間が必要だろうと言われています。

バーレーンはシーア派の住民が過半数を占めています。しかし国政を握っているアルハリファ家はスンニ派です。実はバーレーンのすぐ対岸にあるサウジアラビアの油田地帯の人口構成もシーア派が多く、両国の政治状況には共通点が多いです。

サウジアラビアはそのような状況に鑑み、バーレーンのシーア派が政府転覆を試みないようにアルカリファ家を経済的に支援しています。「アラブの春」がバーレーンにも吹き荒れた際には両国の間に架かるコーズウェーを通じて戦車などの支援を繰り出したことは記憶に新しいです。

バーレーンは周辺の湾岸諸国の多くがそうであるように高福祉、補助金体質の国家運営を行っており、政府はGDPの7%に上る財政赤字を垂れ流しています。


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