僕の棲む投資クラスタに限った話ですが、「第二次ブログ・ブーム」と呼べるような投資ブログ・ブームが到来している気がします。

いま特に問題にしているのは「米国株ブログ」と呼ばれるジャンルです。

このジャンルでは、以前より遥かに沢山の執筆者がブログを書き始めている、ページビュー(PV)も以前とは比べ物にならないほど増えています。そしてなによりも質の向上が著しいです。

僕が最初にブログを始めたのは2005年くらいだったと思いますが、その後、ツイッターやフェイスブックなどが登場し、ブログを書くよりもずっと敷居の低いコミュニケーションのツールが増えたことで(ブログは過去のもの)ないしは(ブログはアフィリなどで稼ぐ人のもの)というイメージが定着した観がありました。

従って、この時ならぬブログ・ブームは僕の目には奇異に映りました。

でも良く考えてみると(なるほどな)と納得がいきます。

まず「米国株ブログ」を書いている皆さんは、「アフィリの追求」と言うよりも、楽しんで書いている印象があります。つまり自分の投資活動の記録、ないしは投資に際して考えを整理するために使っているフシがあるのです。

フェイスブックは情報の整理とか記録にはとても向いていないメディアです。ツイッターも文字制限があるので「おしゃべり」には向いているけれど、じっくり腰を落ち着けて考えをまとめるツールとしては失格でしょう。

別の言い方をすれば、ブログは「モノローグ」だということ。

でも「モノローグ」だからダメということでは決してないと思います。

投資はjourney、つまり旅路です。自分の旅路の記録をしたためるのがjournal(日誌)。つまり「奥の細道」よろしく自分の見たまま、感じたままを綴ってゆけばよいわけで。

してみれば人生もまた旅路だと思います。

我々は会社勤めとか自分の事業を持つなどして生活の糧を稼いでいるわけですが、自分の興味、関心、夢……そういったものはSNSを通じてどんどん広がるわけですから、単に自分の今の仕事だけでは収まり切らないわけです。

投資は、そういう自分の好奇心をひとつのカタチに具現化するツールであると考えることが出来ます。もっと言えば、我々は皆、人生のmeaning、すなわち「生きる意味」を探し求めているのであり、投資と、それを記録に記す作業とは、「自分らしさ」の探求行為に他ならないのです。

たんなるPV稼ぎとかじゃなくて、読み応えのある深掘りしたブログが増えている理由は、そんなところにあるような気がします。


PS. なおブログはフェイスブック、ツイッター、インスタグラムなどの他のSNSに比べると、最も他人からの妨害を受けにくいメディアであり、自分の様々なネット活動の「核」となる、いわば「白いご飯」みたいな必須アイテムだと思います。いわゆるインフルエンサーと呼ばれる人たちも、かならずブログはやっています。だから自分ブランドを打ち立ててゆくにあたって省くことのできないツールではないでしょうか?


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