米国の仮想通貨ウォレット企業コインベースがサンディエゴの証券会社、キーストン・キャピタル・コープを買収しました。

このディールの重要性は、キーストン・キャピタル・コープはアメリカの証券業協会に相当するFINRA(フィンラ:証券会社の行動を監視規制する非営利民間団体)のメンバーである点です。キーストン・キャピタル・コープは、いわゆるブローカー・ディーラーとして登録されており(CRD No.10722)、1934年証券取引所法(Exchange Act)により米国証券取引委員会(SEC)の管轄下に置かれています。

すると今回のコインベースによるキーストン・キャピタル・コープの買収に際してはSECも「ノー・アクション・レター」などのカタチで暗黙のOKを出すことが必要になると思われます。僕の考えではSECは今回のディールを歓迎すると思います。

そう考える理由は、かねてからSECは「殆どのICOは有価証券の売出しである」という意見を表明してきました。それが有価証券である限り、それはSECの管轄となります。するとSECに登録せず有価証券を売り出すことは法令違反になるのです。

だからSECは「ICOやるのは結構だけれど、それをやるならSECにちゃんと登録してください」という立場をとってきました。SECにちゃんと登録する売出し行為では発行体(イシュアー)の所在地、業績などの開示をする必要があります。またそれを販売するのは一部の例外を除き登録ブローカー・ディーラーということになります。

したがって今回コインベースがブローカー・ディーラーを買収したということは、「ICOではなくIPOによりトークンを発行する」ことへの下準備と言えるわけです。



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