2018年の上半期が終わったので投資銀行業界のランキングを再点検したいと思います。まずアドバイザリー・フィー収入のランキングは以下の通りです。

スライド1

首位のJPモルガンのマーケットシェアは8.6%でした。これは去年の上半期の8.2%よりやや増えています。ゴールドマンサックスは7.4%でした。これは去年の上半期の6.7%より増えました。第3位のモルガンスタンレーのシェアは6.4%でした。これは去年の上半期の5.8%より増えました。

その反面、メリルリンチ、シティ、バークレイズ、ドイチェバンク、RBCキャピタルマーケッツはシェアを落としており、上位3行のリードが広がったと言えます。

上半期の投資銀行アドバイザリー・フィーの総額は404億ドルでした。これは去年の上半期の425億ドルより減りました。

アドバイザリー・フィーは大きく分けて下の4つのカテゴリーから成っています。

スライド2

株式引受けはIPOと公募増資に分けることができます。IPOのフィーが最も多かったのはゴールドマンサックスでマーケットシェアは9.5%でした。公募増資のフィーが最も多かったのはJPモルガンでマーケットシェアは8.8%でした。

M&Aで最もフィーが多かったのはゴールドマンサックスでマーケットシェアは9.8%でした。

債券引受けは投資適格社債とジャンク債に分けることができます。投資適格社債でフィーが最も多かったのはメリルリンチでマーケットシェアは7.4%でした。ジャンク債で最もフィーが多かったのはJPモルガンでマーケットシェアは9.4%でした。

シンジケートローンでフィーが最も多かったのはJPモルガンでマーケットシェアは9.3%でした。

産業セクター別投資銀行フィーは下のチャートのようになっています。

スライド3

金融セクターで一番強い投資銀行はJPモルガンでした。工業セクターの首位もJPモルガンでした。エネルギーで一番強い投資銀行はシティでした。ハイテクで一番強い投資銀行はゴールドマンサックスでした。消費・小売で一番強い投資銀行はゴールドマンサックスでした。ヘルスケアで一番強い投資銀行はJPモルガンでした。不動産で一番強い投資銀行はJPモルガンでした。通信・エンターティメントで一番強い投資銀行はゴールドマンサックスでした。サービスで一番強い投資銀行はゴールドマンサックスでした。運輸で一番強い投資銀行はシティでした。

M&Aのディール金額は下のように推移しています。

スライド4

今年上半期で見ると総額は2.35兆ドルで、前年比+57%でした。これを単純に年率換算すると4.8兆ドルになり、去年の4.3兆ドルを上回るペースです。普通、M&Aは景気拡大サイクルの終盤に増加することが知られています。好況が佳境に達していることをしのばせます。

なお映画会社FOXをめぐるM&A合戦に見られるように、多額の借金を背負込んだ、無理のあるディールも散見されるようになりました。これなども「終わりの始まり」の兆候です。

スライド5


過去記事をチェックするには: MARKET HACK HISTORY VIEW

【お知らせ】
VALUで仮想通貨に関する記事を随時UPしています。

valu_og_white

Market HackのFacebookページに「いいね」すれば最新記事をサブスクライブすることができます。

広瀬隆雄のTwitterInstagramnoteもよろしく。

お問い合わせはhiroset@contextualinvest.comまでお願いします。

最後にMarket Hack読者の親睦コミュニティ、Market Hack Salonは、現在、新規メンバーを募集中です。