『21世紀の資本』の中でトマ・ピケティは富の分配の不平等が世界的に進行していると警鐘を鳴らしました。

格差がどんどん広がっている理由は資本収益率(=カネがカネを生むこと)が経済の大きさの成長のペースより高い成長率で拡大しているからだとその本は論じていました。

するとこの不平等の構図の中で、あなたが「負け組」に属さないためには、「先立つもの」、つまりカネを作ることからはじめなければいけないということです。

それはつまり「富のプロセスへの参加」を自分も励行することで、落伍することを防ぐということに他なりません。

しかしひとことで「富のプロセスへの参加」といったところで、具体的には何を指すのでしょうか?

「富のプロセスへの参加」の第一歩が「先立つもの」すなわちタネ銭を作るということである以上、日々の我々の生活の収支を考えた場合、収入が支出を上回る必要があります。それを図にするとこうなります。

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さらに言えば、収入を増やす行為はそれが何であろうと基本大歓迎だし、支出を切り詰めることができるのであれば、その手法が何であろうと基本大歓迎だということです。

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収入を増やす途としては、サラリーマンなら「同僚より出世する」ということだと思います。僕はこれを重視しています。なぜなら現実的に考えた場合、副業で成功するより「同僚より出世する」ほうが堅いアプローチだから。

僕が日頃から「英会話やりなさい。なぜならそれが最もてっとりばやい差別化の道だから」と説いているのは、そのためです。

もちろん、報酬面で有利な転職なども大歓迎です!

しかし「富のプロセスへの参加」は、そこでは終わりません。

昇給や副業に加えて、「不労所得」という大きなカテゴリーが存在します。事実、裕福層の大部分が裕福層である理由は、この不労所得の部分で「正しいことをやっている」からです。

すると我々が「富のプロセスに参加」しようとするなら、このミステリーの部分を攻略することが、どうしても必要になるのです。

不労所得を駆動する3つのちからを図で示すと次のようになります。

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エクイティーというのは「持ち分」であり「オーナーシップ」と言い直すことも出来ます。などもここへ入ります。マイホームもそうです。その他、起業した場合、あなたはオーナーなのでエクイティー・ホルダーになります。また変わったところでは最近登場したVALUもエクイティーそのものではありませんが、それに限りなく似ているものです。

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エクイティーにはThe Power of Equityという原理が働きます。つまり「株式の魔法」です。これはむずかしい議論になるのでまた別の機会にします。

レバレッジというのは「てこ」という意味で、早い話、借金で身の丈以上の経済活動をすることを指します。これはある種のアクセラレーター(加速器)だと思ってください。使い方を間違えると、大事故を引き起こすけど、正しく使えば、ライバルに差をつけることが出来ます。

だからレバレッジ自体は「善」でも「悪」でもありません。ただ間違った使い方をしてしまうととんでもない災いを招きます。

つまりレバレッジにはThe Power of Leverageとでも言うべき原理がはたらくのです。つまり「借入れの魔法」です。

皆さんが日頃親しんでいる金融商品では、FX、CFD、株の信用取引、先物などがレバレッジを活用した商品ということになります。

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最後に不労所得を駆動する重要な構成要素として税金(の効率)というものを指摘する必要があります。

我々は会社に行く、あるいは事業をやる、などの活動を通じて労働の果実を得るわけだけど、そのうちの一部は税金として召し上げられます。これは「富のプロセスへの参加」という文脈では、「燃費の悪いクルマ」のように格差から抜け出す努力の阻害要因になります。

税金は格差を平準化するパワフルなツールに成り得ます。つまり税金そのものを僕が否定しているわけではなくて、税金には「良い税金」もあるということ。

残念ながらサラリーマンは税金の給与天引きに慣れているので税金のことを真剣に考える態度が身についていません。だから取られっぱなしになっている。

裕福層ほど税金に関しては注意を払い、節税しています。具体的には会社化して経費として落とす、控除をフルに利用する、繰り延べなどのテクを使うetc.です。

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これはアメリカの例ですが、住宅ローンを組んでマイホームを購入するというのは、エクイティー、レバレッジ、税金の3つのちからを全て包括するパワフルなポジションに位置しています。

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著名ファンドマネージャー、ピーター・リンチが「株を買うくらいなら、まずマイホームを買いなさい」とアドバイスしたのは、そのような理由によります。



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