今日、米国証券取引委員会(SEC)がBatsが求めていたウィンクルボス・ビットコイン・トラスト(=ビットコインETF)承認を再考することを正式に却下しました。理由は不正・価格操作を防ぐ仕組みや流動性が不十分だと判断したからです。

ウィンクルボス兄弟のETFは、その上場先をBats BZX Exchangeという取引所に設定していました。Bats BZX Exchangeとは聞き慣れない名前かも知れません。現在はCBOEの子会社となっています。同取引所での売買成立情報はいわゆるブロード・テープ(=われわれが普通見る、アメリカ株の株価情報)にも反映される、れっきとした取引所です。NYSEやナスダック同様、企業が資金調達の為、新規株式公開をすることも出来る市場となっています。

SECは今回Batsからのリクエストを却下するにあたり、おもに1934年証券取引所法のうちExchange Act Section 6(b)(5)という条項を重点的に精査しました。そこでは:

不正や価格操縦を防ぎ投資家や大衆の利害を守る仕組みが完備されていること


という条件が定められています。しかしBats BZX Exchangeにはサーベイランス・シェアリング・アグリーメントが無いし、BZXに登録されたマーケットメーカーだけがトレードの詳細な情報を見ることが出来るようになっており、これでは不十分だと判断しました。

さらに出来高が薄く、ETFのクリエイションならびにリデンプションというETFにとって必須の活動が円滑に出来ないリスクも指摘されています。それはとりもなおさず鞘取りが出来ないことを意味し、ETFと現物価格の乖離を小さく抑えることが出来なくなることを意味します。

またウィンクルボスのジェミナイ・エクスチェンジにおけるビットコインのオークションの出来高も不十分としています。

さらにパブリック・ブロックチェーン・レジャーは匿名なので、トレーダーのアイデンティティーを特定することが困難であり、口座数やトレード頻度を把握することも難しいです。そのような状態では不正や価格操作が行われているかどうかがモニターできないとしています。

なおSECはレターの中で「今回の判断はビットコインのイノベーションそのものや存在意義を問題にしているのではなく、あくまでもETFの設計上の至らないところを指摘している」旨を明確化しています。



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