投資をやりはじめたばかりの人にアドバイスがあります。それは「日本株だけに投資していてもダメだ!」ということです。

なぜ?

その理由は日本株、ひいては日本経済は残念ながらダイナミックではないから。

日本ではいわゆる「勝ち組」という大企業がいつまでもトップにのさばっています。ところがそのリストをみると古色蒼然としたヨボヨボの企業ばかり。

経済の新陳代謝が無い。

下は日米の株式市場のセクター構成比です。

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これを見るとアメリカではITやヘルスケアといった知識集約的な産業、付加価値の高い産業が上位に来ています。

一方日本は工業や消費循環などが多いです。

具体的な銘柄で言うとアメリカ株の上位企業は:

アップル
マイクロソフト
アマゾン
アルファベット
フェイスブック
バークシャー・ハサウェイ
JPモルガン・チェース
ジョンソン&ジョンソン
エクソン・モービル


などです。

一方、日本は:

トヨタ
三菱UFJフィナンシャル
ソフトバンク
ソニー
NTT
住友三井フィナンシャル
ホンダ
キーエンス
みずほフィナンシャル
KDDI


などが上位です。

一部の例外を除けば、どれも新鮮味の無い低成長企業で、(やれやれ)というタメ息しか出ません

特にアメリカのネット企業は成長率が高く、かつ高収益です。だから格差はどんどん開いて行きます。

アメリカの投資家は「ハイリスク・ハイリターン」に寛容ですが、日本では「ローリスク・ローリターン」経営をしている企業ほど駆逐されにくく、したがって時価総額上位に居座る傾向があります。これが経済全体の活力を殺いでいるのです。

よく日本では「世界の生徒の学力」などのランキングが持て囃されますが、それは日本がいちばん良く見える局面だけを抜き取った指標であり、ビジネスの現場、新しい価値創造の現場では大学の基礎研究力、そしてその先端研究を企業がレバレッジすることが可能か? というようなことのほうが高付加価値のニュー・ビジネスに直結しやすいです。

この面では日本の大学の大半は、いわゆるティーチング・ユニバーシティーであり、リサーチ・ユニバーシティーではありません。だからグローバルの大学ランキングなどにも日本の大学の名前は上位にひとつも無いのです。

これは偶然ではなく、なぜ日本企業が付加価値の低い分野にだけ押し込まれ、グローバルに苦しい戦いを強いられているか? のひとつの説明になります。

投資のひとつの重要な役割は「未来をヘッジすること」です。日本株だけに投資していると日本が沈没したときに道連れになるだけ

日本の株式市場が世界全体に占める割合は僅か8%に過ぎません。

そこに集中投資するのはキチガイ沙汰です。



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