先日、マネーパートナーズ主催でトルコリラ緊急セミナーを開催しました。その際、時間の都合で答えきれなかった質問に回答しておきます。

Q:リラの切り下げやデフォルトの可能性はないですか?
A:トルコリラはドルにペッグされておらず、自由に変動していますので「切り下げ」はありません。トルコの民間企業がデフォルトするリスクはあります。

Q:トルコ円を損切りしたほうがよいのでしょうか?
A:政策金利会合次第だと思います。

Q:政策金利変更の場合の大まかな動きが気になります。
A:政策金利が22%以上に引き上げられればトルコリラは買われると思います。その場合でも、これから一本調子にトルコリラが上昇するシナリオは描きにくいです。

Q:トルコがぐぐっと上がる瞬間は来るでしょうか?
A:トルコの輸出セクターはそれなりにしっかりしていると思います。観光資源も十分です。国のレベルでの債務はそれほど大きくありません。だから民間セクターの借金の借り換えさえ乗り切ればトルコリラが出直るシナリオもあると思います。その場合でも中央銀行の独立性を脅かすことをエルドアン政権がやらないということが大前提になりますが。

Q:エルドアンがソブリンウェルスファンドの会長になったことは?
A:憂慮すべき展開です。

Q:民間企業は不足している1200億ドルは返済できるのでしょうか?
A:かなり厳しいと思います。

Q:トルコの民間企業が気になってきました。トルコの企業の四季報などは調べることはできるのでしょうか?
A:トルコの「四季報」のようなものは、私は知りません。各企業のウェブサイトなどを頼りにするしかないですね。

Q:アメリカとの外交問題(牧師の解放等)がこじれた場合、為替影響はどうみるべきでしょうか?
A:既に関係は悪いです。とうぶん解決しそうにありません。

Q:トルコリラ円が南アランドの水準まで下落すると思われますか?
A:南アが抱えている問題はトルコとはかなり異なります。ただ市場参加者はそういうニュアンスを気にせず、新興国通貨なら全部売りたいと感じているかも。

Q:民間銀行のリラ建の負債はわかりますか?
A:1850億ドルですね。そのうち約1000億ドルは短期(返済期限が1年以内)の負債だと思います。

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Q:エルドアンと軍の関係は?
A:険悪です。トルコの陸軍は世俗主義でケマル・アタチュルクの伝統を継承する高潔な存在です。2016年のクーデター失敗後、大きな粛清がありました。

Q:エルドアン大統領の任期はいつまででしょうか?ほかの人がやればもっとマシになりそうな気がしますが。
A:向こう10年間大統領をやることができます。その気になれば「生涯大統領」にもなれると思います。