昨日金融庁がビットコインやイーサリアムに代表される暗号通貨を取り扱う仮想通貨交換業者登録企業を発表しました。下が今回登録された11社です。

株式会社マネーパートナーズ
QUIINE株式会社
株式会社bitFlyer
ビットバンク株式会社
SBIバーチャル・カレンシーズ株式会社
GMOコイン株式会社
ビットトレード株式会社
BTCボックス株式会社
株式会社ビットポイントジャパン
株式会社フィスコ仮想通貨取引所
テックビューロ株式会社


また上記の他、17社が継続審査中です。経過措置としてすでに審査の終了待ちとなっている企業は当面引き続き業務を継続することが出来ます。

ブロックチェーン技術はインターネット以来の大きなイノベーションであり、これから社会を変えるポテンシャルを秘めています。だから世界に先行して日本が仮想通貨周辺の法制度をどんどん整えていることはたいへん良い事だと思います。

さて、これらの企業の営業活動は今後本格化することが予想されます。実際、或る大手仮想通貨交換事業者の口座数は既に60万口座に達していると言われ、今後、既存のFX業者やネット証券と顧客の奪い合いが起こる可能性もあるでしょう。

ちなみに最大手FX会社の口座数は約60万口座、最大手ネット証券の口座数は約385万口座です。

経営的にはこれらの顧客口座には「ライフタイム・バリュー」があり、一定の収入が見込めます。したがって新規口座の獲得、ならびに既存顧客を満足させ続ける各種サービスの提供がカギになります。

仮想通貨交換事業者のビジネス・モデルはFX会社に近いです。すなわち:

1. インターネット経由で顧客獲得やサービスの提供が行われている事
2. リテール投資家が主体である事
3. トレーディング志向が強い事


などです。実際、こんにちの仮想通貨交換事業者のマーケットは、1998年に外国為替及び外国貿易法が改正され、外国為替証拠金取引が登場したときの状況と酷似しています。

当初の規制は、たいへん緩く、それが2005年の金融先物取引法改正などによりだんだん厳格化されました。

当初200倍を超えた取引レバレッジも、数次の規制を経て、現在では25倍におさまっています。

また顧客獲得の主経路であるアフィリなどのネット広告でも自主規制を含めた様々な規制が入りました。

今後、仮想通貨交換事業者も同様の道を辿ることは容易に想像できます。

ネット証券のビジネスはFX会社がトランザクション志向であることに比べると、ストック型の営業であると言えます。その意味では仮想通貨交換事業者はネット証券のダイレクトな競争相手ではないと思います。

しかし金融サービス業の宿命として、「他社がオファーしているのならウチも……」という競争上の理由から、商品のラインナップをなるべく幅広く取り揃える意味で仮想通貨交換車事業にネット証券が参入することも予想されます。

FX会社やネット証券は突き詰めて言えば執行プラットフォームに他なりません。それは「手数料を幾らに下げます!」という値引き競争を起こしやすい、いわゆるコモディティ・ビジネスです。

すると自社のサービスを差別化し、しかも顧客をつなぎとめておくためにはユニークな情報サービスを提供する必要があります。

FXの世界ではFXタレント、マーケット・コメンテーター、アナウンサーなどを輩出しました。下はそのひとり、大橋ひろこさん。



またFXブロガーの大御所、羊飼い@FXさんも有名です。



つまり仮想通貨界隈でも、今後、彼女たちや彼らのようなコンテンツ・プロバイダーが必要になるということ。

さらに仮想通貨トレードに特化した雑誌も今後どんどん出てくるかもしれませんし、ザイFX!のような既存のメディアが仮想通貨のコンテンツをどんどん増やすことも当然、予想されます。



いま仮想通貨界隈で活発にツイートしている人たちには、それを生業とする千歳一隅のチャンスが回ってくるというわけ。


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