昨日サンフランシスコ連銀のジョン・ウイリアムズ総裁が「インフレ・ターゲットは、引き上げても良い」という発言をしました。

これがドル安の引き金になっています。

ウイリアムズは、「わざとインフレ気味にもってゆく(running the inflation hot)」という、最近、よく耳にするコンセプトを、インフレ目標を引き上げるという方法により市場にコミュニケーションし直したわけです。

それが実際には何を意味するか? と言えば、現在の超低金利政策を、もっと長く実施し続けられることを意味します。ゆるふん、ふまりフンドシをゆるいまんまで、相撲を取り続けるというわけです。

これに対し円がするする上昇しているということは、日銀の意図がどうであれ、現在の手綱さばきは「固過ぎる」のです。

連邦準備制度理事会(FRB)は、これまで2%をインフレの目標としてきました。ちなみにその場合のフェデラルファンズ・レートの中心値は3.5%前後が理想という考えがあります。

この「2%、3.5%」というコンビネーションを、金科玉条の如く盲信するのではなく、「中立」の政策金利がどうあるべきか、根本から見直した方がいい……そういう議論が出ている事は、先日、お伝えしました

これはいつも言っている事ですが、いまマイルドにインフレになりはじめている国の通貨は、売られやすいという経験則があります。

昨日のウイリアムズ発言で、投資家はこの原則を思い出したというわけ。