下の写真は英国の「デイリー・メイル」誌に掲載された、「トイレットペーパーひとつを買うのにどれだけのボリバルが必要か?」ということを説明した写真です。

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(出典:Daily Mail)

それによるとひとつのトイレットペーパーを買うのに260万ボリバルが必要なのだそうです。

ベネズエラの7月のインフレ率は82700%でした。国際通貨基金(IMF)はベネズエラの今年のインフレ率は1000000%になると予想しています。

この過酷なインフレにより、ベネズエラの社会主義的経済モデルは崩壊寸前です。

このためベネズエラは金曜日に新しい経済政策を発表しました。そこでは今年5回目になる最低賃金の引上げが約束されました。最低賃金はこれまでの月給3百万ボリバル(50¢)から1.8億ボリバル(30ドル)へ引き上げられました。

最低賃金を引き上げると商店は従業員に給料を払えなくなるのでお店は固くシャッターを下ろしたままです。

慌てた国民は急いで紙幣を現物資産に換えるためお店に向かいましたが無駄足になりました。庶民は途方に暮れているそうです。

今回発表された新しい経済政策ではベネズエラが新しく刷る紙幣は仮想通貨「ペトロ」によって裏付けられるとしています。つまり仮想通貨本位制の導入です。

1ペトロ=60ドル=3.6億ボリバルという換算値が使われているので旧紙幣「ボリバル」は96%のデバリュエーション(=切り下げ)が行われた計算になります。

「ペトロ」は今年の2月にベネズエラ政府によりお披露目された仮想通貨で、同国に埋蔵されている原油(=ベネズエラはサウジアラビアを凌ぎ世界最大の確認埋蔵量を誇っています)に裏付けされた仮想通貨です。

「ペトロ」のプレセールは2月20日から開始され、3840万トークンが発行されました。「ペトロ」のホワイトペーパーでは「ペトロ」はイーサリアムのプラットフォームに基づいたトークンになるという記述がありましたが、後にそれはNEMに依拠したトークンになると変更されています。

ところが『トラストノード』によると「ペトロを実際に買おうと思って仮想通貨取引所を探してもどこにも上場されていない」そうです。また「扱っている」としている仮想通貨取引所でもウェブページが正常にロードしないそうです。「ペトロ」はCoinMarketCapにも載っていません。

価格情報が無いので、ペトロが本当に原油価格に連動しているのかは確かめられません。


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