NISA(ニーサ=少額投資非課税制度)が1月から始まりました。これは1人1口座、毎年100万円を上限として、キャピタルゲイン(=値上がり益)とインカムゲイン(=配当収入)が無税になる制度です。適用期間は5年です。

この記事を読んでいる読者で、未だネット証券などに口座を開いてない人は、焦る必要はありません。

なぜなら1月早々に投資を始めたか人が、例えば3月から投資を始めた人に比べて有利か? と言えば、必ずしもそうとは限らないからです。若し1月からダラダラ下げ相場になれば、焦って早く買った人は不利になります。相場が下がって、投資家のムードがささくれているときは、買い出動のチャンスです。そういう時が来るまで、あわてずに待つこと。

NISAでは、株式や投信に投資して、利益が乗った場合、1回に限り売却益に税金がかかりません。でも2回目、3回目と繰り返し投資した分については免税扱いになりません。

ということは、なるべく5年間の運用期間をめいっぱい利用しながら、そのトータル期間でゆっくり儲けられるような投資対象……これが理想的なのです。

5年という期間は、短い様で、気が遠くなるほど長いです。一例として、殆どの投資テーマは5年もちません。90年代のドットコム・ブームも5年しないうちに破局を迎えたし、BRICsのブームも5年程度でした。何が言いたいかといえば、幸先良く、買った端から上昇しはじめ、さらにその後も5年間「上がりっぱなし」になるような株は、極めて少ないということです。

下のイメージ図を見て下さい。

1

折角、あなたが買った株が、購入した直後からどんどん騰がったとしても、垂直に騰がった株の常として、今度は垂直に下がる不安が常につきまといます。こういう株を買うと、不安のかたまりになります。とてもじゃないけど5年間、抱き続けられないと思うのです。

これは喩えて言えば「東欧金髪美少女、かわいすぎダロ!」というのと似ています。5年もしないうちに「やっぱ白人、劣化激し杉!」というオチになるのが、目に見えているわけです。

これに対して、地味だけど内容の良い会社の株は、急騰もしない代わり、常に暴落と背中合わせ……という不安も無いわけです。

2

このような銘柄のひとつに、スイスの製薬会社、ノバルティスがあります。ティッカーシンボル(日本で言う銘柄コード)はNVSです。この株はニューヨーク証券取引所に上場されているので、米国株を執行できる証券会社ならどこでも買えます。

同社は他の大手製薬会社に比べてパテント切れになる大型薬への依存度が低いです。

同社の財務内容は極めて強固で、米国の独立調査会社、バリューライン(=日本の四季報に相当)ではノバルティスの財務力を最高格である「A++」としています。また株価の安定度は「100」であり、これは満点です。さらに収益の安定度も「90」という高い評価を得ています。

同社の過去5年間のキャッシュフロー成長率は年率7%でした。また現在の同社の配当利回りは3.1%です。

例えばイメージとして、毎年平均してキャピタルゲインで+5%を出すというのは、決してムリなシナリオではないと思います。すると5年後の保守的な目標株価は101ドルということになります。(現在の株価は79.19ドル)

これとは別に毎年3%前後の配当収入が見込めます。

3

【略号の説明】
DPS 1株当り配当
EPS 1株当り利益
CFPS 1株当りキャッシュフロー
SPS 1株当り売上高


いまNISA口座に100万円を入金したとして、その範囲内で余裕を持って買えるノバルティスの株数は大体、110株ということになります。

79.19ドル(ノバルティスの株価) × 110株 =8,711ドル
8,711ドル× 104.2(ドル・円の為替レート) =90.7万円


(文責:広瀬隆雄、Editor in Chief、Market Hack

【お知らせ】
Market HackのFacebookページに「いいね」することで最新記事をサブスクライブすることができます。
これとは別にMarket Hack編集長、広瀬隆雄の個人のFacebookページもあります。こちらはお友達申請を出して頂ければすぐ承認します。(但し本名を使っている人のみ)
相場のこまごまとした材料のアップデートはMarket HackのFacebookページの方で行って行きたいと考えています。