サウジアラビアの現在の国王はサルマン・ビン・アブドルアジズ(81歳)です。

ロイターのスクープによると、サルマン国王は、いちばん末の息子、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子に王位継承を発表するスピーチを、すでに録音してあるそうです。

サウジアラビアでは王位継承問題を巡って、ひと月前にムハンマド・ビン・ナエフ皇太子が失脚するというドラマがあったばかりです。

これにより、これまで副皇太子だったムハンマド・ビン・サルマンが皇太子に繰り上がり、高齢のサルマン国王が死去した場合、すぐにムハンマド・ビン・サルマンが次の国王になる段取りが整いました。

今回、退位演説の録音の存在が明らかになったというニュースは、サルマン国王が死ぬのを待たず、生前退位するのではないか? という憶測を呼んでいます。

早ければ数カ月以内にも、これが発表される可能性があります。

ムハンマド・ビン・サルマン皇太子は未だ31歳と若いですし、ナエフ皇太子を追い落として次期国王のポジションを手に入れたという経緯から、伝統を重んずるサウジアラビア内部では、この人事に反対する勢力も居ます。

サルマン国王が生前退位し、目が黒いうちに王位を可愛がっているムハンマド・ビン・サルマン皇太子に譲れば、反対派を黙らせる効果があります。

今回、この録音の存在がマスコミにリークされたのは、意図的に行われた可能性が高いです。

そして、このリークは、いま勢いに乗っているムハンマド・ビン・サルマン皇太子の側から出ている可能性が強いです。

今回の一連の事件で浮き彫りになったのは、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、手荒なやり方を、躊躇せず実行に移す男だと言うことです。

変化のスピードの速いサウジアラビアからは、目が離せません。