シーラス・ロジック(ティッカー・シンボル:CRUS)はテキサス州オースチンに本社を置く半導体デザイン会社です。同社は所謂、ファブレス・モデル、つまり自社で工場を持たず、設計だけに特化した事業形態を取っています。

同社はもともと1984年にシリコンバレーで創業されましたが、その後、テキサスのクリスタルという企業を買収し、しばらくの間、シリコンバレーとテキサス州オースチンの両方に本社機能がありました。現在は旧クリスタルの商品の方が主流になっていることから本社をオースチンに一本化しています。

同社はオースチンで最大の雇用者のひとつであり、働きやすい職場だという評判が定着しています。

同社の製品群は大きく分けると二つあります。ひとつはオーディオ・チップでもうひとつはエネルギー制御チップです。

オーディオ・チップ部門では特にポータブル・オーディオCODEC(=コーデックと読みます)に強いです。コーデックとはデータを符号化(エンコード)し、またはそれを復号(デコード)する装置です。

シーラス・ロジックのヘッドフォン・アンプリファイアはアップル(ティッカー・シンボル:AAPL)のオーディオ機能が付いた殆どの新製品に採用されています。9月期決算におけるアップル関連の売上高は、同社の全社売上高の実に79%を占めており、アップルと一蓮托生の様相を呈しています。

シーラス・ロジックの製品がアップルに気に入られた理由は、アップルの旧製品に組み込まれていた多くのパッシブ部品を「うちのチップひとつで置き換えられます」という風に提案したところ、それが採用された事によります。

このようにメーカーの新製品の意匠に自社のチップが採用されることをデザイン・ウインと言います。シーラス・ロジックはアップルにおけるデザイン・ウインで近年、驚異的に業績を伸ばしています。
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同社は未だ配当を払い始めていませんので、DPS(一株当り配当)のコラムはゼロになっています。EPS(一株当り利益)は過去5年で年率平均38.5%増えました。CFPS(一株当りキャッシュフロー)は年率27.5%、SPS(一株当り売上高)は18.5%増えています。
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