ヨーロッパを旅行したことのある人ならトーマス・クックという旅行のブランドをご存じだと思います。

トーマス・クックは1841年に英国のレスターからラフバラーに570人の団体旅行客を蒸気機関車で運びました。それらの乗客は禁酒主義者たちの集いに出席するためこのツアーに参加しました。ツアー料金は往復の運賃を含めてひとり1シリングだったそうです。

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これが団体ツアーのはしりだと言われています。

その後、トーマス・クックは1851年のロンドン万国博覧会に16万人の団体ツアー客を送り込むことで団体ツアー業者としての地位を固めます。

さらにクックは「ヨーロッパ一週旅行」や「エジプト旅行」などだんだん野心的なツアーを企画してゆきます。

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そして1872年には222日をかけて世界を一周する「世界一周ツアー」を世に問うわけです。

クックの功績は団体ツアーにとどまりません。

トラベラーズ・チェック(=これは後発のアメリカン・エキスプレスのブランドネームが旅行小切手の呼称として定着しました)を最初に編み出し、トラベル・ガイドブックを出版するなど、いろいろなイノベーションを起こしたのです。

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