きょう東京証券取引所の偉い人が歴史的な円高ドル安に対し「歯がゆい」と業を煮やしたという報道がありました。

ところが同じ会見の中で東証自身はこれまでの「できるだけ早い時期に上場したい」という言葉を翻し、「減収減益になりそう」だから自身の上場は見送りしたいとコメントしました。

なあんだ、政府を批判しているのは自分自身の業績が悪い責任を国になすりつけているだけか。

でも円高で苦しんでいるのは別に東証だけではありません。経営環境は日本全国同じなわけで、その中でちゃんと増益を確保している会社だって、ある。

だいいちお昼休みの撤廃すら決断できない企業が国を批判できるでしょうか?

取引時間延長問題はお客さんの立場に立った経営をするか?という問題です。

およそ製造業だろうが水商売だろうがお客さんあっての商売。取引所にとっての究極のお客さんは投資家です。

商いが振るわない一因は客さんが「トレードしたいと思った時間にトレードできない」からではありませんか?

いま世界の取引所をぐるっと見回すと東証のイノベーションの欠如、既得権益にどっかりとあぐらをかいた営業姿勢、世界の流れを把握していない危機感の欠如などは目を覆わんばかりです。

たとえば今週もシンガポール取引所(SGX)とオーストラリアの(ASX)が合併の話し合いに入っています。

このような国を跨いだ取引所同士の合併は、実は海外では日常茶飯事です。

一例を挙げるとニューヨーク証券取引所はユーロネクストと合併しています。ナスダックはロンドン証券取引所に対して敵対的な買収を企てたこともあります。そのナスダックはドバイ取引所に逆に株式を取得されています。

また世界を見回すと株式市場間でのM&Aだけでなく、先物と現物の市場同士の合併など、複合型の取引所も出現しています。実際、今回話題にのぼっているSGXもASXもこのような複合型だし、香港やブラジルのボべスパも同様です。

なぜ取引所は合併を繰り返し、スケールアップを狙うのでしょうか?

それは金融取引のIT化、新商品の登場に伴い、取引所もIT投資を継続し、常に競争力を維持する必要があるからです。

株式を公開するのも先行投資のための軍資金を確保する目的で行われるわけです。

因みに世界の取引所の大半は既に株式を公開しています。

下は時価総額の多い順番に世界の取引所を並べてみたグラフです。
torihikisyo1


香港やブラジルの取引所の時価総額の巨大さにはおもわず息を呑む思いがします。
(東証は株式すら公開できてないので、そもそもゲームに参加することすらできてないのです。)
続きを読む