米国の格付け会社、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が今日、「フランスの長期ソブリン格付けをトリプルAからダブルAプラスに引き下げる意向がある」とフランス政府に通告しました。

「いよいよ今日格下げが実施されるかもしれない」

そういう噂が囁かれ始めるとユーロは急落しました。

しかしS&Pがダウングレードの通告をフランス政府に行ったと発表した後、マーケットは平静を取り戻しました。

悪材料が出尽くしになったので、この材料の持つインパクトが削がれたと解釈して良いでしょう。

もとよりフランス経済のファンダメンタルズ(経済の基礎的要件)がドイツより劣っている事は市場参加者周知の事実でした。

「そもそもこれだけファンダメンタルズが違うのに、両方ともトリプルAという事自体がおかしい」

そういう声も聞こえていました。

実際、フランス国債はドイツ国債に比べてずっと売られてきました。それを示すのがフランス国債のソブリン・スプレッドのグラフです。(このチャートが上昇するほど債券利回りの格差が拡大、つまり相対的にフランス国債が売られていることを示唆します)
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フランスの構造的財政収支はドイツよりかなり見劣りします。
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