ペトロブラス(ティッカー・シンボル:PBR)はブラジルの国営石油会社です。

同社はリオデジャネイロ沖合300キロに巨大な大深水油田を発見し、同社株は株式市場で人気化しました。しかしその後、それらのオフショア油田を開発するためには莫大な先行投資が必要であることから増資が行われ、株式の需給関係が悪化しました。

さらにブラジル政府は一度は50%以下までに落としてあった政府持ち株比率を再び50%以上に高め、発言権を増やしました。

「オフショア油田開発にあたっては自国の下請け業者を優先すること」など、必ずしも株主にとって有利ではない政策が次々に打ち出され、1970年代の「悪しきナショナリズム」の影も見え隠れしました。

ペトロブラスの大深水油田開発が採算に乗るためには原油価格は高止まりする必要があります。最近のように原油価格が調整する局面では、プロジェクトの採算性に対して不安が頭をもたげます。

このような諸々の理由からペトロブラス株は2008年に77ドルの高値をつけて以来、ずっと低迷しており現在は$18前後で取引されています。

業績的には足踏み状態が続いています。
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また2009年から2010年にかけて発行済み株式数が43.8億株から65.2億株へと増えました。株主資本利益率も悪化の一途をたどっています。
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現在、バランスシートには918億ドルの負債が乗っています。

このように同社株は:

原油価格変動リスク
プロジェクト遅延リスク
政府の介入による少数株主権のリスク
バランスシート・リスク


などさまざまなリスクを孕んでいます。

現在の配当利回りは1.1%しかなく、これは他のオイルメジャーに比べると貧弱です。

ただ当面会社側は株式による資金調達はやらないと公言しているので、少なくとも需給面でのリスクは減りました。