今週も米国の債務上限引き上げに関する合意が無いまま週末を迎えました。8月2日までに債務上限の引き上げがなければ米国はデフォルトに陥ります。

そこで今日はなぜモタモタしているのかを説明したいと思います。

先ず債務上限引き上げ案については現在、3つの案が存在します。

【オバマ案】
同案には所謂、「グランド・バーゲン(大掛かりな計画)」とニックネームが付いており、その名が示す通り大上段に構えた根本的財政改革を目指す案です。向こう10年間で4兆ドルの赤字削減を目指すこのプランの中には増税、税制改革、メディケア改革などが含まれています。オバマ大統領の狙いはここで大きく米国の財政をリセットすることで現在進行中の景気テコ入れのための拡張的財政政策を継続する点にあります。


【上院共和党案=ミッチ・マコーネル案=「プランB」】
これはとりあえず差し迫った債務上限の引き上げを最優先する案です。当面のデフォルトは回避できますが政府債務圧縮のロードマップは示されていません。当座の措置として議会が1兆ドル程度の予算削減を提案しますが、それ以上の予算削減の必要に関してはホワイトハウスに下駄を預けます。「缶蹴り」のように問題を先送りする案であると言うことも出来るでしょう。


【下院共和党案】
向こう10年間で2.4兆ドルの支出削減(Cut)を目指すほか将来の支出のコントロール(Cap)と均衡財政(Balance)を盛り込んだプランです。このため「Cut, Cap & Balance Plan」と呼ばれています。この案には増税は含まれていません。来週火曜日に投票に付されます。仮に下院で可決しても上院から支持される可能性は低いです。


以上の3つの案はいずれも大きな隔たりがあり現状では歩み寄りは難しいです。続きを読む