一昨日、スペインのモントロ財務相がラジオで「もう金利が高くなり過ぎて、スペイン政府は市場からお金を借りられない。マーケットから締め出されちゃった」という事実上の降参宣言をしました。

欧米の市場参加者はこのニュースを見て「ヒョエーッ!」と肝を潰したわけですが、投資家の心配とはうらはらに、マーケットは堅調でした。

一体、なぜマーケットは下がらなかったのでしょうか?

それはモントロ財務相が、「スペイン政府単独ではスペインの銀行を支える事はムリ。だから、アンタやってよ!」と下駄を欧州連合(EU)に預けたからです。

つまりスペインは自らスーパーヒーロー失格を認め、アッサリとEUにスポットライトを譲ったのです。

これを読んでいる皆さんは(どっちが救ったって、同じじゃないか?)と思うかも知れません。でもスペイン政府がスペインの銀行救済に飛び込むのと、EUがスペインの銀行救済に馳せ参じるのでは、その勝算(Odds)や費用(Cost)が全然違うのです。

ひとことでいうと、EUがやった方が成功の確率は遥かに高い。

それはどうしてか?
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