Market Hack

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忘れられた新興国 メキシコ (その2)

メキシコの2009年のGDP成長率は-6.8%と過去30年で最悪でした。

そうなってしまった理由は:

1.外銀によるクレジット・クランチ
2.米国経済への過度の依存
3.原油価格の急落

が原因です。

メキシコでは外銀が幅を利かしており、シティをはじめとするそれらの外銀はリーマン・ショックの後で新規融資が出来なくなりました。アメリカ国内ではFRBが緊急に流動性を注入したことでクレジット・クランチはある程度食い止められましたが、メキシコは後回しにされたのです。

またメキシコは輸出の90%を北米に依存しており、米国経済の鈍化は貿易の急減を招きました。さらにメキシコからは多くの出稼ぎ労働者がアメリカに行っており、彼らは住宅建設や園芸、レストランの厨房などで働いています。

それらのサービス業は景気が悪くなると最初に切られる職業なので今回のリセッションの影響を大きく受けました。その結果として年間約180億ドル程度にものぼるアメリカからメキシコへの労働者の送金の少なからぬ部分が減ってしまったのです。

さらに悪い時は悪いことが重なるもので、メキシコの重要な輸出品目である原油価格の急落で国庫の収入が減りました。

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忘れられた新興国 メキシコ (その1)

ブラジルのブームに隠れて「元祖エマージング・マーケット」のひとつであるメキシコを顧みる投資家は殆ど居ません。

でも僕はブレディ・プランに端を発するラテン・アメリカの構造改革は実務を通じてつぶさに見てきたし、中でもメキシコ企業の株式上場は心血を注いだ仕事でした。新興国投資に必要なノウハウの大半はメキシコ市場での、地獄を這いまわるような体験から身に付けたと言っても過言ではありません。

その意味で今でもメキシコは思い入れのある市場です。

残念ながら、今はメキシコに投資するのには良いタイミングではないと思います。なぜならメキシコは金融危機からの立ち直りが遅れているからです。

でも他の国より「一周遅れ」でヨタヨタついてきている国ではあるけど、今後はだんだん面白くなると感じています。

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編集長プロフィール
hirose_takao広瀬隆雄(Hirose Takao)
米国の投資顧問会社コンテクスチュアル・インベストメンツLLCでマネージング・ディレクターとして活躍中。
Twitter/@hirosetakao
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