ユーロ問題は新しいステージに進もうとしています。
これまではギリシャをはじめとする各国のソブリン債を巡る懸念が話題の中心でした。

しかし9月に入ってからは若しそれらの国の国債がデフォルトした場合、それが欧州の銀行に与える悪影響へと市場関係者の関心が移り始めています。

ギリシャの場合、1年物の国債の金利は既に70%に乗っており、これは明らかに破綻を織り込んだ水準です。

ギリシャが悪いことは既にわかっていたのでギリシャ国債を保有していた投資家の多くは処分するなりヘッジするなりして、ギリシャ国債へのエクスポージャーを落としていると思います。
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しかしどんなに損を小さくしても欧州の銀行の自己資本が脆弱であれば実損が出た際にその銀行の経営に対する投資家の目が厳しくなるのは仕方ありません。

いま欧州の銀行を見ると全体に自己資本は貧弱です。特にフランスやドイツの銀行にダメなところが多いです。具体的には:

クレディ・アグリコール
コメルツ
ドイチェバンク
BNPパリバ
ソジェン

あたりです。

さらにとりわけフランスの銀行は総資産に占める預金(デポジット)の比率が低いです。
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預金の中でも庶民の貯金を預かっている部分をコア・デポジット(小口預金)と言います。この比率は高ければ高いほど経営的には安定します。

なぜなら短期市場から資金を調達していると何かの信用不安が起きた時、すぐに資金を引き揚げられてしまうからです。
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