Market Hack

LGFV

「中国人民銀行総裁失踪」報道を考える 岐路に立つ中国金融界

要約
中国金融界の抱える問題は日本の70年代ではなく80年代の問題に酷似
コントロールと市場主義のバランスに悩む中国テクノクラート


Twitterでrunochecvさんから:

中国の現地紙では「人民銀が米国債に投資して4000億ドルの損失を出した責を問われて逃亡」とか、さすがに寝言っぽい

というコメントを頂きました。僕もこの報道を読んだ時、runochecvさんと同じく(それは違うな)と感じました。

僕が個人的に感じていることを書きます。
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痛みを伴う中国の銀行セクターのバランスシート改革

要約
中国の銀行は相変わらず増資を必要としている
SWFがその引き受け手にならざるを得ない
そのSWFの債券は銀行によって買われる


中国政府は中国の銀行に対してLGFV(Local Government Financing Vehicle=地方政府が不動産投機をする際設立するペーパー・カンパニー)への融資をちゃんと銀行本体のバランスシートに記載するように指導しています。

この関係で中国の銀行の資産(貸付ポートフォリオ)は急膨張することが予想されます。

そこで銀行各行は増資をして自己資本比率を高める必要に駆られています。

いまのところ中国建設銀行、中国工商銀行、中国銀行がそのような増資計画を持っています。

ウォールストリート・ジャーナルによるとこれらの銀行は割当増資によって自己資本の増強を考えているそうです。

しかしこれだけの増資に応募できる金融機関はありません。

そこで中国のソブリン・ウエルス・ファンド(SWF)が約268億ドルの債券を発行することで先ず資金を調達し、その資金でもって上に述べたような銀行の増資に応募しようという案が考えられているのだそうです。
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きょう中国株が急落した理由 バランスシート改革の第2段階のはじまり

今日、中国本土株が急落しました。その原因は中国銀行業監督管理委員会(銀監会)がLGFV(不動産開発ファンド)という特別目的会社への融資(=オフバランスシートです)をちゃんとバランスシートへ戻すように指令を出したからです。続きを読む

取り残される上海総合指数

上海市場が連休で休場している間に先進国の市場が急反発したので今日は水準訂正の買いが見られるかと思われた上海市場でしたが、安く引けました。

投資家の焦燥感が募っています。

既に中国市場は大きな株価評価の剥落(マルチプル・コントラクション)を経験しており、普通で言えば値ごろ感から買われてもおかしくない水準に来ていると思います。

なぜ中国株は動かないのでしょうか?
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中国の特別目的会社の「ダヴィンチ・ホールディングス化」を懸念

中国銀行監督管理委員会(CBRC)はその年次報告書の中で不良債権が将来増加する危険性を指摘しました。

とりわけ地方政府が不動産開発の際に組成するLGFV(Local Government Financing Vehicle)と呼ばれる特別目的会社(SIV)の債務にまつわるリスクに強い警鐘を鳴らしています。

銀行監督管理委員会は不動産セクターに対する貸付および過剰設備を抱えるセクターに対する追加貸付に対しては今後、厳しい態度を取ると表明しています。
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編集長プロフィール
hirose_takao広瀬隆雄(Hirose Takao)
米国の投資顧問会社コンテクスチュアル・インベストメンツLLCでマネージング・ディレクターとして活躍中。
Twitter/@hirosetakao
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