僕がジム・クレーマーについて語る時は、バイアスがかかっています。

なぜなら証券マン時代に彼のヘッジファンド、クレーマー&カンパニーの担当だったからです。従って、以下の文章を読む際は、そのことを差し引いて読んで下さい。

クレーマーはCNBCでギャアギャアわめいているので、品の無い、煽り専門のコメンテーターだと思っている視聴者が大半です。

でも彼は、90年代初頭はウォール街きっての論客で、彼が雑誌『New York』に毎週執筆する記事はセルサイドだけでなく、バイサイドの著名投資家達も必ずチェックする「熱い」コラムでした。

その後、彼はTheStreet.comという投資メディア会社を立ち上げたので、メディアへの露出が過多になりました。

それ以降、思慮深い洞察は薄まってしまいました。

下の動画はドットコム時代の彼のオフィスの様子です。(最初の2分)

大体、彼がどういう感じでトレードしていたのかのフィーリングを掴むことが出来ると思います。この動画にあるような金切り声で、ギャアギャア叱られるので、かなり怖いというか、嫌な客でした。(W)

彼が単に「相場の腕の良い」ファンド・マネージャーであるだけでなく、「読ませる」論客になれた理由は、ハーバード大学時代に学生新聞、『ザ・バーバード・クリムゾン』の共同編集長だった経歴にもよります。

『クリムゾン』の歴代の編集長はフランクリンDルーズベルト、ジョンFケネディなどの大統領だけでなく、デビッド・ハルバースタム、デビッド・サンガー、ジェフ・ザッカー、など、錚々たるジャーナリストやメディア業界人が名前を連ねています。

つまり競争の激しい世界で、才能が無ければ編集長にはなれないのです。

前置きが長くなりましたが、彼の著書、『ジム・クレーマーの株式投資大作戦』は良書だと思います。
全米No.1投資指南役ジム・クレイマーの株式投資大作戦
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その中に「株式投資で守るべき25のルール」というのが出てきます。


1.欲を出し過ぎると、失敗する
2.税金を払うのを惜しんで、実現益を確定しないのは駄目だ
3.一度に全部買ってはいけない
4.綻んだ株を買うのであって、綻んだ企業を買ってはいけない
5.銘柄分散すべし
6.宿題をして株を買え。ただのBUY & HOLDは駄目
7.パニックする奴は損するだけ
8.その業界で最も良い会社を買え
9.いつも自分を弁護しようとするのはナンセンス 信念を持つのではなく、ルールを持て
10.ただ買収ターゲットだというのではなく、ファンダメンタルズが良い場合だけ買え
11.余り多くの銘柄を持ちすぎるな
12.全売りし、オール・キャッシュというのも時には正しい選択
13.あとで「ああすれば良かった」と後悔しないこと 断固とした決断が必要
14.押し目は必ず来る
15.債券を買う事を忘れずに
16.利が乗っている株を処分し、塩漬け株を残すのは駄目
17.希望は戦略ではない
18.柔軟な考え方をすること
19.幹部社員が辞めるのは悪い兆候
20.本当に割安で良い株ならすぐに諦めないこと
21.TVでだれかが推奨した株を飛びつき買いしないこと
22.利益警告を出した会社の株はひと月待ってから拾う事
23.証券会社のヨイショ営業の力を甘く見ないこと
24.自分がなぜその株を保有しているのか他人に説明できないといけない
25.世界のどこかに強気相場は必ず存在する


この本にはこの他にもいろいろなルールが出てきます。
でもそれを全部紹介してしまうと、本を買う必要が無くなってしまうので、今日のところはこのくらいにしておきます。